料理が彩るLIFE

.

田合美幸 
Yoshiyuki Tago

NOBU MALIBUシェフ

.


.

NOBU MALIBUで寿司担当のシェフを務める田合美幸さん。テラス席からバックにマリブピアがみえる。同店にシェフとして勤めて約3年。世界最高峰NOBUのホスピタリティを叩きこむべく日々邁進。

「ビーチが賑わう夏が終わり、秋になると落ち着いた雰囲気に。ランチ時から夕方にかけてゆっくりとした時間が過ぎていく。僕個人的には、そんな今の季節のマリブの海が好きなんです」と話すのは、オーシャンフロントの絶景を有するNOBU MALIBUを仕事場とする、田合美幸さん。寿司をはじめ和のフュージョンを中心としたカリフォルニアクイジーンを提供する同店に寿司担当シェフとして勤めて約3年になる。「キッチンは、我々のいる寿司ステーションと、メイン料理を作るステーション、それとサラダ・デザートのステーションに分かれています。寿司ステーションだけでも30人のスタッフで構成されています」


 奈良県出身。実家が床屋を営んでおり忙しかった母の代わりに、子供の頃から冷蔵庫の材料を使って自分でご飯を作るようになり、自然と料理に親しんだ。18歳の時、宿泊施設で給食を提供する食品会社のアルバイトで働いた。「そこでは多い時には500人以上の給食を作りました。材料を切り、フライパンを振るなど料理の基礎を身に付けました。といっても将来は料理人を目ざしていたわけではなく、20歳頃から始めたサーフィンに夢中になって、サーフィンをするために働いていたようなものです」。のちに、その食品会社が展開するフランス料理店の配属になり上京した。「食べたらホッとする家庭的なフレンチ。でも厨房ではヘッドシェフが何か気に入らなかったらフライパンが飛んでくるスパルタな料理人の世界。そこで洋食のイロハを学びました。そこから次に就職したのが六本木にあるセレブに人気のレストランバーでした。芸能人やスポーツ選手など有名人たちが常に来店して、カウンターの向こうで食事を楽しんでいるという刺激的な毎日。厨房は食材を使って思いのままに作っていいという自由な気風。クリエイティブに次々と新しいメニューを考案して出したり、料理本を読みあさって研究したり…その頃は何よりも料理をすることが楽しかった」

「自分から料理とサーフィンを取ったら、何もなくなるかも」と笑顔で話す田合さん。休みの日は、親子でサーフィンを楽しむ。普段はマリブやトパンガビーチ、夏はサンクレメンテ、冬はベンチュラやサンタバーバラまで足を延ばす。

そんな田合さんは23歳の時にサーフトリップでハワイを訪れて以来、海外生活への夢がどんどん膨らんでいった。2001年に渡米、ロサンゼルスのラーメン店で働いた後、居酒屋でスタートメンバーから14年間働き、メニューの構築にも力を注いだ。「最初は、僕が作るレシピを他のスタッフに教えて皆で手分けして作ろうとしても上手くいかなくて本当に大変でした。育った環境も言語も異なる仲間と作り上げるわけですから、一筋縄にはいかないのは当たり前。人間関係を築くことの難しさと、一つのものを皆で作ることの喜びも知りました」


 旬の食材を使ったおまかせやスペシャルも好評を博すNOBUMALIBU。「四季折々の風合いを醸すマリブオーシャンを前に、季節感を味わっていただけるのも魅力。ぜひNOBUMALIBUのおもてなしを体験して頂けたらと思います」。

(10/16/2024)

.

.

.

.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。