湘南エリア 何処に住めばいいの

 湘南にいつかは住みたい。いつの時代も都会人の憧れではないか。鎌倉に住んで35年の私が、今回は海岸エリア限定で「何処に終の棲家を」を考えてみた。湘南の地図を改めて見てみるとそのエリアは広い。一般的には大磯から葉山までが湘南と呼ばれているが、最近は横須賀市の佐島辺りまでと言われている。湘南に住む最大の魅力は何と言っても「海」と「富士山」では。日の出から夕景まで変化する光る海と、四季折々の霊峰富士こそが湘南の象徴。

 

 富士を正面に見据える葉山エリアは最高。絶景過ぎる。手前に見える江の島と沈む夕日のハーモニーは圧巻。かつて石原慎太郎、裕次郎もこの地で幼少期を過ごした。背後の小高い丘にはオシャレな家が並ぶ。なんといっても御用邸の存在が葉山のブランドを高めている。最近セレブの間で大注目されている佐島。その秘密は、大型クルーザーを自宅に横着け出来る湘南唯一の環境にある。まさに羨望のエリア。

 海水浴シーズンはアルコール禁止でバカ騒ぎの無い逗子海岸は、遠浅で波も穏やかなため家族連れに大人気だが、奥まっていて富士山は見えにくい。続いては鎌倉エリア。駅から12~13分歩くと正面に海水浴客人気No.1の若さ溢れる由比ガ浜海岸が見えてくる。そこから徒歩20分、切通しを抜けると「関東富士見百景」に選ばれている稲村ケ崎に出る。ウエディングドレス姿の新婚カップルの撮影スポットにもなっている。お隣七里ヶ浜海岸は青春の香りのする鎌倉高校、七里ガ浜高校の学生達も多く、朝夕の喧騒が良い。こちらまで元気になる。134号線に沿って走る江ノ電が雰囲気を盛り上げてくれる。但し近年はアニメ『スラムダンク』の海外人気が影響し、話題の踏切に集まる外国人のマナーの悪さに鎌倉住民は閉口している。

 腰越港を過ぎると江ノ島エリア。東浜海岸、西浜海岸、江ノ島水族館。観光地としても名高い小田急線江ノ島駅から新宿まではロマンスカーで1時間の地の利。更にそこから車で10分程走るとあの加山雄三さん、桑田佳祐さんの生まれ故郷茅ヶ崎がある。先輩の徳光和夫さんも住んでいます。  結論を急ごう。湘南エリア、何処に住めばいいか。家族構成、ライフスタイルによって違うと思うが、私は「荒れて海岸に押し寄せてくる波」「それに立ち向かう勇敢なサーファーの姿」「嵐の後に海辺に流れ着く流木」「美しい富士」を見ることができる、これなんです。リッチな佐島、鑑賞の海由比ガ浜と逗子、サーファーがいない葉山。それはそれで良いが…。茅ヶ崎、大磯は砂浜がしっくりこない、物足りない。

 ということで、決定! 美しい富士と相模湾の荒波を浴びる稲村ケ崎、サーファーが集まる七里ガ浜エリアが勝手にお勧めです!

 

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■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

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