【ロサンゼルス5日】カリフォルニア州で、スモッグ検査をごまかす装置「OBDNator」を使用していた組織のメンバーが、連邦政府に告発されていることが4日に発表された。
法廷文書によると、被告らは2015年10月から先月にかけて、汚染車両をカリフォルニア州のスモッグ検査に合格させる陰謀に参加したとされている。
スモッグ検査は通常、データ収集装置として知られる検査装置を自動車のオンボード診断ポートに接続することで行われる。起訴状によれば、被告らはスモッグ検査をごまかすために、スモッグ検査装置を代わりに「OBDNator」装置に接続。「OBDNator」は、車の排ガス制御システムの本当の状態に関係なく、車がスモッグ検査に合格したように見せかけるもの。
フィリップ・A・タルバート連邦検事は声明で、「カリフォルニア州のスモッグチェック・プログラムは長年にわたり汚染車両を特定し、修理または廃車を義務づけることで、私たちが呼吸する空気中の汚染量を減らすことに成功してきた」と説明。「起訴されたOBDNatorの開発者と使用者は州民の健康を害してきた。スモッグチェックをごまかす装置を利用した人も刑事責任を問われるべきだ」と非難した。
法廷文書によると、ロサンゼルスのスモッグ・ステーションのオーナーであるホーソン在住のホッサム・”サム”・ヘムダン被告(54歳)は、OBDNator装置とそれに付随するソフトウェア・プログラムを開発したとして起訴された。ヘムダン被告はこの装置を1万8,000ドルで販売、配布したと司法省は主張している。