【ロサンゼルス28日】春の連休が近づくにつれ、世界各地で卵の価格が歴史的な高値に近づいている。これは、需要の高騰、農家のコスト増によって市場が混乱していることを反映している。
卵が重要な役割を果たすイースターを前に、消費者は2年連続で値上げショックに直面している。
オランダの金融会社ラボバンクのラボリサーチ食品・アグリビジネス部門のシニア・グローバル・スペシャリスト、ナン・ダーク・マルダー氏は、世界的な価格は昨年のこの時期よりは下がっているものの、依然として高止まりしていると言う。2021年の水準に戻るとは考えていない。
政府のデータによると、米国では2月の卵1ダースの平均価格は2.99ドルで、昨年の4.21ドルから下がった。それでも、2021年2月に消費者が支払っていた1ダースあたり1.59セントよりはかなり高い。
ヨーロッパでは、卵の価格は昨年より10%から15%下がっているが、それでも2021年の約2倍である、とマルダー氏は言う。
大きな原因のひとつは鳥インフルエンザである。2020年にヨーロッパ、アフリカ、アジアでこの致死的な呼吸器疾患の発生が報告され、2021年には北米に広がった。世界保健機関(WHO)によれば、2022年だけでも世界中で1億3100万羽以上の家禽が死亡した。