ハリウッド脚本家、スタジオ側と暫定合意 スト終結へ前進か(9/25)

【ロサンゼルス25日】ハリウッドの「脚本家組合(WGA=Writers Guild of America)」は24日、ハリウッド・スタジオを代表する「全米映画テレビ製作者協会(AMPTP=Alliance of Motion Picture and Television Producers)」との労使交渉で暫定合意に至ったと発表した。150日近く続いたWGAによるストライキがやっと終結する可能性が出てきたが、3年契約の内容は、WGAのメンバー1万1,500人の過半数に承認されなければならない。

 脚本家組合のメンバーに暫定合意が知らされたのは24日の午後7時半頃。契約内容の詳細は公表されていないが、交渉担当者はメンバーに、協定の詳細が決まるまで忍耐強く待つよう求めた。同時に、ピケは停止すると発表した。

 「The Hollywood Reporter」によると、最新の交渉は21日に始まり、NetflixのTed Sarandos、Universal StudiosのDonna Langley、Warner Bros./DiscoveryのCEOのDavid Zaslavand、DisneyのBob Igerといった主要人物が参加し、話し合いは24日の暫定合意まで毎日続いた。

 暫定合意の発表を受け、深夜のトーク番組などの一部のテレビ番組は数日中に放送を再開する可能性がある。

 5月2日に始まった脚本家組合のストライキは2007年以来初で、ここ数十年で最長となり、映画とテレビの制作現場に深刻な影響を与えている。7月からは俳優組合「SAG-AFTRA」もこのストに加わり、労働条件の改善を求めている。

 脚本家組合側は、ストリーミングと人工知能が作家らの仕事を奪う可能性を懸念。これに対し、スタジオ側とその代表である映画テレビプロデューサー連盟は、作家に対して「寛大な」オファーを提示したと主張した。

 暫定合意の知らせを受けてカリフォルニア州のニューサム知事は声明を出し、「カリフォルニアのエンターテインメント産業は、世界的な脚本家の存在なくして今日の姿はない。両者が一致団結し、すべての関係者に利益をもたらし、州経済の主要部分が再び動き出すための合意に達したことに感謝している」と述べた。

 脚本家組合らのストはカメラマン、大工、制作アシスタント、その他のクルー、そしてケータリング業者、花屋、衣装業者、その他映画やテレビ制作を支える中小企業に打撃を与え、その経済打撃は50億ドルにのぼると予想されている。

 

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