【ロサンゼルス16日】ハリウッドの「脚本家組合(Writers Guild of America=WGA)」とハリウッド・スタジオを代表する「全米映画テレビ製作者協会(Alliance of Motion Picture and Television Producers=AMPTP)」の労使交渉が15日に再開された。双方が譲歩した部分はあるものの、依然こう着状態が続いている。
5月2日に「WGA」がストライキに突入して以来、両者が会談を行うのは初めてで、11日の会談で「AMPTP」は、組合側の要求に対するいくつかの対案を提示した。
業界誌「Variety」は、「WGA」がTVプロダクションの脚本家スタッフの最低人数に関する要求を減らすなど、いくつかの項目で態度を軟化させたと報じているが、他の重要な分野では両者の隔たりは依然として大きい。
同誌の報道によると、視聴率の高いストリーミング番組の脚本家への報酬アップを求める組合側の要求について、スタジオ側は譲歩していない。スタジオ側は、ストリーミング番組の視聴時間数に関するデータを組合に提供することで合意したと報じられているが、その数字を報酬に結びつけることでは合意していないという。
「WGA」メンバーらによるストライキは9日で100日目を迎えた。2007年11月から2008年2月まで続いた前回の「WGA」によるストライキは、地域経済に20億ドルから30億ドルの損害を与えたと推定されている。俳優組合「SAG-AFTRA」も7月14日にストライキに突入し、ハリウッドを襲った63年ぶりの二重ストライキのピケラインには俳優たちも加わっており、今回のウォークアウトの影響ははるかに深刻なものになると予想されている。