【ロサンゼルス17日】労働環境における安全ルールを定め運用する行政機関「カリフォルニア労働安全衛生基準委員会(Cal/OSHA)」は17日、職場でのマスク着用ルールをめぐる投票を実施し、コロナワクチンの接種を完了した従業員はマスクをしなくてもよいとする方針を決めた。
今月初めに決議した、「従業員全員がコロナワクチンの接種を完了している場合に限り、職場でのマスク着用は不要」とするガイドラインが緩和される結果となった。
今月初めに発表されたガイドラインでは、ワクチン接種への反対者もいる中で、接種完了の是非を確認する作業やマスク着用をめぐり職場にネガティブな雰囲気が生じる可能性がある、と懸念する声が出ていた。新たな方針では、従業員のワクチン接種を確認するには、接種カードの提示あるいは、自己証明でも良いと簡素化された。
「Cal/OSHA」はまた、ワクチン未接種の従業員には、他の従業員もいる屋内ではマスク着用を義務付けるとした。雇用者に対し、ワクチン未接種の従業員へ、希望に応じて防御性の高いN95マスクやレスピレーター・マスクを提供することも義務付けた。ワクチン未接種の従業員は、自身で準備したマスクを着用し続けても良い。
「Cal/OSHA」がこの方針を発表した直後、カリフォルニア州のニューサム知事は、職場のマスク・ガイドラインについての州知事命令に署名。即、施行されたこの命令の内容は、「Cal/OSHA」発表の方針を踏襲した内容で、その他の詳細も加筆された。それらは、アウトブレイクが起きていない場合は屋外ではマスク不必要、アウトブレイクが発生した場合はワクチン接種の有無に関係なく全員が屋内外とにもマスクを着用する、ワクチン接種の有無に関係なくフィジカルディスタンスは不必要(アウトブレイクが起きていない場合に限る)、ワクチン接種完了者で新型コロナの症状がない人は、ウイルスに濃厚接触した場合でも検査や隔離は不必要、マスクの着用を続ける従業員を非難しないーなど。