【ロサンゼルス26日】ホワイトハウス記者協会の晩餐会が開かれた25日夜、会場のワシントン・ヒルトンホテルで発砲事件が起き、トーランス在住のコール・トマス・アレン容疑者(31)が逮捕された。
晩餐会は合衆国憲法修正第1条を祝う毎年恒例のパーティーで2,600人近くが参加しており、大統領就任以来、毎年招待を辞退してきたトランプ氏が初めて出席していた。
アレン容疑者は、ショットガン、拳銃、ナイフを携行し、晩餐会会場外のセキュリティチェックポイントに突入。トランプ氏や他の政権高官らは直ちに会場から避難させられ、イベントはその後まもなく中止された。
当局によると、事件の最中に少なくとも5発から8発の銃弾が発射された。シークレットサービスの職員がアレン容疑者の銃撃を受けたが、防弾チョッキを着用していて無事だった。
当局によると、アレン容疑者はロサンゼルスから列車でシカゴを経由し首都ワシントンへ向かい、同晩餐会の前日に会場のワシントン・ヒルトンにチェックインし10階に宿泊していた。事件後の調べで、同容疑者がトランプ政権の当局者を標的にする計画を記した「マニフェスト」を作成していたことが判明。容疑者の書き残した文書がホテル内で見つかっており、捜査当局が精査している。また、アレン容疑者は事件前、家族にメッセージを送り、政治的憤りを伝え政権高官を狙う意図を伝えていたといい、家族がこのメールに危機感を抱き、25日の夜、コネチカット州の警察に通報したという。
アレン容疑者は25日の事件で使用された散弾銃を2025年8月に購入していた。また、2023年に購入した別の半自動拳銃も所有していたという。家族によると、容疑者は定期的に射撃場に通い、銃器の訓練を行っていた。
事件の後、アレン容疑者の姉妹は捜査官に対し、同容疑者がしばしば過激な発言をしており、時には社会の問題を解決するために行動を起こす可能性について語っていたと述べた。当局によると、アレン容疑者のソーシャルメディアアカウントからは反トランプ、反キリスト教的な発言が確認された。
アレン容疑者は、カリフォルニア工科大学(カルテク)で2017年に機械工学の学位を取得し、その後2025年にカリフォルニア州立大学ドミンゲス・ヒルズ校でコンピュータサイエンスの修士号を取得している。「リンクトイン」のプロフィールには非常勤講師やビデオゲーム開発者と記載。法執行機関関係者がCBSニュースに語ったところによると、トーランスにある「C2 Education」という学習塾で働いており、2024年12月には「今月の教師賞」を受賞している。
情報筋によると、容疑者は2010年11月から2026年3月にかけて、ロサンゼルス近郊の複数の住居に居住していた。その間の大半はトーランスで過ごしたが、2018年初頭から2019年後半にかけてはサンゲーブリエル市にも住所を置いていた。
トランプ大統領は事件後の会見で、今後30日以内にこの晩餐会の日程を再調整したいと述べた。また、容疑者は「単独犯」として行動したとみられると記者団に語った。
ワシントンD.C.のジアニーン・ピロ連邦検事は25日の夜、アレン容疑者に対し、「暴力犯罪における銃器使用」および「危険な武器を用いた連邦職員への暴行」の各1件の罪で起訴すると発表した。捜査が進むにつれてさらに多くの罪に問われることになるだろうとも述べた。
<関連記事>
トーランス在住の容疑者、過去にテレビ出演も 2017年インタビューで「将来有望な学生」として紹介