【ロサンゼルス13日】今週末、南カリフォルニアで世界最大級のサッカーイベント2つが開幕する。しかし、スタジアムにおける連邦政府の取り締まり強化と警備体制への懸念が高まり、ファンや移民擁護団体が懸念を表明する中、興奮の一方で不安も広がっている。
土曜日には、イングルウッドのSoFiスタジアムで開催される「CONCACAFゴールドカップ」開幕戦で、メキシコ対ドミニカ共和国の試合に5万人以上のファンが集まると予想されている。この試合は、ロサンゼルス全域で移民捜査が続く中で行われる予定で、メキシコ代表チームは安全上の懸念から当初のホテルから移動を余儀なくされている。
その翌日には、FIFAクラブワールドカップがパサデナのローズボウルで開幕する。今月予定されている6試合のうち、ヨーロッパの強豪パリ・サンジェルマンとアトレティコ・マドリードが初戦を戦う。
しかし、興奮が高まる一方で、米国税関・国境警備局(CBP)が削除したソーシャルメディアの投稿が懸念を呼んでいる。同局はクラブワールドカップの試合に言及し、「CBPはスーツとブーツを着用して警備にあたる」と投稿した。このメッセージは後に削除されたものの、ファンの間で不安が広がる事態となった。
FIFAとゴールドカップの主催者は、地方および連邦の法執行機関と協力していると述べているが、移民関税執行局(ICE)はスタジアムパートナーとして公式には記載されていない。しかし、地域全体に州兵が配備され、連邦政府による新たな渡航禁止令が発効したことで、長年のサッカーサポーターの雰囲気は一変した。
人権団体は、現在の状況が観客動員数、特に長年にわたり米国サッカーファンの基盤を形成してきたラテン系や移民コミュニティの観客動員数に影響を及ぼす可能性があると警告している。ノースカロライナ州で行われたメキシコ対スイスの試合では、5万5000席の会場にわずか2万5000人の観客しか集まらず、予想を大きく下回った。
ソーファイ・スタジアムとローズボウルはどちらも標準的な安全プロトコルに従うと表明している。しかし、2026年FIFAワールドカップでは南カリフォルニアで複数の試合が行われる予定であり、ファンも関係者も今週末の展開に注目している。
