【東京1日】富士山は7月1日、山梨側登山道で山開きを迎える。いよいよ夏の富士登山の到来だ。
山梨県は7月1日から、5合目より先に向かう登山者に通行料2000円を課し、1日あたりの入山者数を原則4000人までに制限すると発表した。この新たな通行料は、静岡県などと共通で任意で集めている富士山保全協力金(1000円)とは別に徴収される。またゲートは午後4時か
ら翌日の午前2時まで閉鎖するという。これによって山頂付近の登山道の大渋滞や夜通しで登る「弾丸登山」を防ぐ目的だ。
昨年2023年の夏山シーズンは、山梨側からの登山者数がおよそ13万7000人、静岡側は3ルート合計で約8万4000人だった。このたびの山梨の独自の入山規制導入で、登山者は静岡側からの登頂にシフトするとみられている。
奇しくも6月26日、富士山の火口付近で登山者とみられる3人が心肺停止の状態で見つかり、全員の死亡が確認された。他にも1人が死亡し、山開き前に遭難が相次いでいる。オーバーツーリズムの弊害が指摘されてきた夏の富士登山は、新たに加わるルールによってどう変わるのか。注目が集まっている。
富士山登山オフィシャルサイト
https://www.fujisan-climb.jp/info/20240510_yoshida_trail_reservation.html