犬に噛まれて救急外来受診が過去最多  パンデミックでアダプト増加|ららら新聞VOL.32

らら三郎(ららら編集部)

ららら編集部が気になるニュースをリサーチ!
ロサンゼルスのローカルニュースから、全米・世界まで! 世の中で騒がれていることを追いかけます。

犬に噛まれて救急外来受診が過去最多 
パンデミックでアダプト増加
犬の社会化不十分

「California Department of Healthcare Access」の最新調査から、犬に噛まれて救急外来を受診した人の数が2022年、カリフォルニア州で過去最高の4万8,596人を記録したことがわかりました。2005年から70%も増加しており、2021年からは12%の増加となります。

 犬に噛まれて死亡するケースはまれですが、この調査では、2022年に全国で96人が犬に噛まれて死亡したことも判明しました。カリフォルニア州では2018年から2022年にかけて28人が犬に噛まれて死亡しています。 犬に噛まれる件数が増加した背景には、コロナパンデミックによるロックダウンで犬をアダプトする人が記録的に増えたことと、飼い主が、いろんな音や場所、他の犬や人に慣れさせてペットの犬に社会性を身につけさせる機会を十分に与えなかったためだという専門家もいて、UCデービス獣医学教育病院のエリザベス・ステロー主任は、「監禁生活によって子犬は社会化されなかった。健康的な発育のためには、子犬は生後3週間から16週間の間に受け入れ可能な行動を学ぶ必要がある」と話しています。

 実際、「American Veterinary Medical Association」の推計では、全米で飼われる犬の数は2001年の約6,200万匹から、2020年には約8,600万匹に増加しており、パンデミックがこの傾向に拍車をかけ、何百万人という人々が、孤立した時期に仲間を得るために犬を飼うようになったそうです。

 また、リバーサイド郡アニマルサービス局の担当者は、「人々は、テレビ番組や犬種の人気で飼う犬を決め、必ずしもその犬種が自分の家族やライフスタイルに合っているかどうか、下調べや調査をしなかったのだと思う」とも説明。犬を社会化させ、飼い主が問題行動に対処する方法を訓練するため、愛犬の行動に問題があると感じたら専門家のトレーニングを受けることを飼い主に勧めています。

南加の嵐がペットにも影響

また、先週から南カリフォルニアを襲っている冬の嵐は、ペットにも被害をもたらしています。猛烈な雨、鉄砲水、吹き荒れる風により、多くの犬が迷子になり地元の保護施設に保護されているのです。
OCアニマルケアによると、オレンジ郡中の保護施設に犬が殺到しており、シェルターに持ち込まれる動物の増加のため、OCアニマルケアは、これらの避難したペットの里親になるために家を開放することを検討するよう一般の人々に求めています。

また、ペットの身元をきちんと確認できるよう、積極的に対策を講じることも重要で、予防策としてはペットにフィットした首輪とIDタグをつけること、マイクロチップを装着している場合は連絡先が最新であることを確認することなどが挙げられています。

(2/14/2024)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。