Z世代に聞いた! 気になる昭和は?

 ラジオ番組の取材で、立川のドン・キホーテに買い物に来ていたZ世代に「昭和にあった今やりたいことは?」のアンケートに答えて貰い興味深い回答を得た。

 27歳・女性「コタツに入ってゆったりしたい。祖母の家に昔あったので。友人は人生で一度もコタツに入った事がない。」考えてみれば冷暖房が完備した住居が当たり前になり、新築住宅のリビングには床暖房も設置されている。そうなるとコタツとの距離は遠のく、まして掘りコタツなど夢の夢かも。

 19歳・女性「ディスコのお立ち台で踊りたい。」六本木マハラジャは大盛り上がりだった。当時あのお立ち台に登って行くボディコン姿の女性の後ろ姿を見た時、プロレスラーがリングに上がる姿を想像していました。華やかなお立ち台は女たちの戦場だったのです!弱者はすごすごと降りてくる。怖かった。

 25歳・男性「高校生に戻って自転車の二人乗りをしたい。」確かに地方の高校生が放課後、彼女を後ろに乗せて川沿いを滑走する姿は昭和に見られた羨ましいワンシーンだ。なぜか制服姿の彼女が立っている。近頃は二人乗り禁止になってしまい、ちょっと残念な気がするが。

 23歳・女性「怒られたい。」最近社会問題にもなっている。会社に入っても上司が部下を怒らないそうだ。指導の仕方がわからないのか、注意もしない。新人に気を遣い過ぎて付き合い方の加減が難しい。本当はダラダラとお互い話す機会を持つことも必要かも知れない。

 28歳・男性「夕陽に向かって叫び!波打ち際を恋人と走りたい。」かつての青春ドラマに出てきそうなシーンだ。あの時代でも滅多に見ることは無かったが、やったもの勝ち!大声出せば気分が変わる。この季節は海岸に人が少ないのでチャンス!恋人が一緒に走ってくれるといいね。

 26歳・男性「子供の頃に履いていた真白な下着パンツを履きたい。」確かにユニクロに行っても白のパンツは見かけない。スポーツジムに行っても滅多に見ない。長年履くと変色して情けなくなるが。

 25歳・男性「本当の友情が欲しい。」Z世代の人から友情の話、嬉しいね。友情って相手に見返りを求めないものと考えては。こちらが勝手に本当の友情と思っている友がいるだけで大丈夫なんです。

 安心しました。Z世代も昭和の良さが分かっていました。最近気になるのは、散歩の途中に公園の水道の蛇口から水を飲んでいるのが私一人ということ。蛇口から直接飲む醍醐味、誰もやりません。みんなペットボトル。冬の水道水、冷たくて美味しいのに。是非Z世代の諸君は「公園で水道水を」を胸にランニングに励んで欲しい!

 

 

 

■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

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