加州選出のダイアン・ファインスタイン上院議員が90歳で死去 現職最年長、数々の「女性初」で功績残す(9/29)

【ロサンゼルス29日】米上院議員を30年以上務め、現職最年長だったダイアン・ファインスタイン議員(カリフォルニア州、民主党)が28日、ワシントンD.C.の自宅で死去した。90歳だった。

 ファインスタイン議員は、カリフォルニア州選出の上院議員として、また女性上院議員として最長の任期を務めた。しかし、ここ数カ月から数年にわたり、健康状態がおもわしくなかった。

 サンフランシスコ生まれのファインスタイン議員は、1955年にスタンフォード大学で学士号を取得。1978年から、女性初のサンフランシスコ市長を10年間務めた後、1992年に米上院議員に当選。女性として初めて上院規則・総務委員会と上院情報特別委員会の委員長を務め、後者は6年間続投。また、2017年から2021年まで上院司法委員会の民主党筆頭委員を女性として初めて務めるなど、数々の「女性初」で米国政治の歴史を塗り替えてきた。

 1992年から上院議員として、「良識ある銃刀法(sensible gun laws)」と呼ばれる法律の制定や環境保護と州の水インフラの改善に努め、LGBTQ+の権利と同性婚の合法化を支持。行方不明になった子どもたちの情報を迅速に知らせる全国的な警報システム「Amber Alert network」の設立にも貢献した。

 今年初め、帯状疱疹とウイルスに関連する合併症に苦しみ、約3ヶ月間上院を欠席。5月中旬に上院に復帰し、2月以来初めて公の場に姿を現したが、脳炎(脳の腫れ)とラムゼイ・ハント症候群として知られる症状を患っており、健康状態が悪化していることが後に公表された。また、8月初旬にはサンフランシスコの自宅で転倒し、一時入院していた。今年初めには、再選辞退を表明した。

 カリフォルニア州法では、民主党のギャビン・ニューサム知事が2024年の選挙までに後任を指名することができるが、すでに何人かの著名な民主党議員がファインスタイン議員の後任として出馬する意向を表明している。 

 今月初めのインタビュー時にニューサム知事は、出馬の意向を表明しているこれら民主党議員の一人を議席に充てることはないと述べており、ファインスタイン議員のポストに黒人女性を起用する考えを示唆。カリフォルニア州議会議員だった黒人女性のシャーリー・ウェーバー州務長官(75)の名前が後任候補にあがっている。

 

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