LA市職員が8日にスト、契約交渉に抗議 14日に交渉テーブルへ(8/9)

【ロサンゼルス8日】ロサンゼルス市の職員7,000人以上が所属する労働組合「Service Employees International Union Local 721(SEIU 721)」のメンバーらが8日、契約交渉に抗議するストライキを実施した。このようなストライキは40年以上ぶりとなる。

 同組合が4日に出した声明によると、ストに参加したのは衛生職員、重機械工、交通巡査、エンジニアなどの市職員らで、市当局などによる「職員と組合の権利を制限する不当労働行為」に抗議するため、8日午前4時頃からウォークアウトし、ピケラインを張って抗議を訴えた。

 ピケラインが張られたのは、ロサンゼルス市庁舎やグリフィスパーク、ロサンゼルス国際空港、バンナイス空港などで、ロサンゼルス国際空港では複数のターミナルへの入り口などが普通以上に混雑した。

 このストに伴い、ゴミ収集や交通整備業務、駐車違反の取り締まり、市営プール、動物保護施設などのサービスが中断される影響が出た。市が運営する幼稚園と保育園は8日も通常通り運営された。

 この労働争議は、ハリウッドの脚本家や俳優、そして「Unite HERE Local 11」に所属するロサンゼルス地域の46のホテルに勤務する数千人のコック、メイド、皿洗い、サーバー、ベルボーイ、フロント係がストライキを続けている中で計画された。カレン・バス市長は声明で、「ロサンゼルス市民のサービスと安全を確保し、市の財政を守り、経済の屋台骨である市職員が尊重され、公平に扱われるようにするのが市長としての私の仕事。市は、SEIU 721と前進するためにいつでも対応可能であり、誠意をもって交渉を継続する」と述べた。

 組合側は、「今後数年間にワールドカップとオリンピックを控えているロサンゼルス市にとって、ストライキの行方は今後の方向性を決定づける大きな分岐点。この2つのイベントは、南カリフォルニア地域全体に長期的な影響を与えることが約束されており、観光客やアスリートが大量に押し寄せることで、ロサンゼルスの最前線のサービスに多大な負担がかかる」と警告。市職員の人手不足も問題となっている今、「必要不可欠なサービスを停止することは、人命だけでなく、急速に低下する市の評判をも脅かす」と郡共和党のティモシー・オライリー議長は7日に述べた。

 「SEIU 721」の代表は、来週14日に市当局との交渉のテーブルに戻ると述べている。

 

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