LA市長、130億ドルの予算案に署名 ホームレス対策に前代未聞の13億ドル(5/26)

【ロサンゼルス26日】ロサンゼルスのカレン・バス市長は26日、2023-24会計年度の130億ドルの修正予算案に署名した。その内容には、住宅とホームレス対策に13億ドル、ロサンゼルス市警の人員増などに約32億ドルという前代未聞の予算が含まれている。

 2023-24年度予算は初めて130億ドルに達し、これは前年度より13.1億ドル(11%)の増加で、5.66億ドルの予備費を含む。

 予算案では、手頃な価格の支援型住宅への投資、警察官・消防士・救急隊員・非武装のメンタルヘルス対応者・民間スタッフの増員、交通安全と都市インフラへの”必要な投資”が行われる計画。

 ロサンゼルス市警に関しては、警官数を最低でも9,500人まで回復させる計画をはじめ、退職した警察官を12ヶ月間現役に戻すための追加資金、民間人の追加雇用、911の出動人員増加、などが含まれている。約100万ドルは、市警への入職を希望する候補者の応募手続きを迅速化するための予算にあてられ、新任の警官や後進の採用に対して最大1万5,000ドルのボーナスを支給するインセンティブ・プログラムの予算も計上される予定。

 予算の内容で注目されるのがホームレス対策で、市長による「Inside Safe program」に2億5,000万ドルが割り当てられた。このプログラムについて、市長室は6月1日から隔週で進捗状況を報告することが義務付けられ、市議会が資金の用途や事業内容の詳細について監視する。活動の内容が不十分だと見なされた場合は、市議会がInside Safe口座への資金補充を停止することができる。

 市議会が今週はじめ、数週間の審議やパブリックコメントを踏まえた最終的な修正を行った後、13対1で修正版の予算案を承認していた。バス市長は声明で、市議会の賛同に感謝を述べ、「ロサンゼルスがホームレスをめぐる緊急事態に迅速に対応するため市長室がすでに開始した戦略を拡大し、治安改善や気候変動への対策、都市サービスの向上を目指し市の基盤を強化していく」と述べた。

 2023-24会計年度は7月1日に始まる。

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