『On The Way Home』横田めぐみさん救出の願い、音楽に乗せて届ける

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倉橋晋平・周田行成
Shinpei Kurahashi・Yukinari Suda

ミュージシャン

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■ロサンゼルスにレコーディングスタジオ「CenTRaLAve Studio(セントラレイブ・スタジオ)」を構え、音楽活動を行うバンド「CenTRaLAve(セントラレイブ)」の倉橋晋平さん(左)と周田行成さん。
https://centralave-la.com/

ガーデナにあるレンガ造りのオフィスコンプレックス。入口を入って奥に進むと、中央にミキシング機材が陣取り、ギター&ベース、ドラムセットなど楽器が勢揃いするレコーディングスタジオが登場。足を踏み入れただけでミュージシャン気分を味わえる。このスタジオを構える周田行成さんによると「この場所は、もともと部屋の奥半分はがらんとした何もないスペースでしたが、これは内装を変えたらスタジオが作れるんじゃないかと。それで自分たちの手で部屋作りからスタート、電気系の配線を繋いだり、防音システムを施して完成したのがこの『CenTRaLAve Studio(セントラレイブ・スタジオ)』です」

■自分たちがDIYで完成させた「CenTRaLAve Studio」。今後は、ミュージシャンはもちろん、音楽が好きな一般の方々誰でも気軽に自分の歌をレコーディングできる場として提供したいと話す。「このスタジオを通じて皆さんの夢を少しでも形にできるお手伝いができたらいいなと思っています」

自分たちのバンドのオリジナル曲を制作するのを目的に作ったスタジオだが、今後はミュージシャンでなくとも音楽を好きな人が誰でも気軽に自分の歌をレコーディングするのに使用してもらいたいと話す倉橋晋平さん。「音楽をやりたかったけど仕事や子育てで断念した人、これからミュージシャンを目指す人、自分が作った曲を録音してみたい人・・・このスタジオを通じて皆さんの夢を少しでも形にできるお手伝いができたらいいなと思っています」

 周田さんと倉橋さんの二人が出会い、「音楽を一緒にやろう」とスタートして20年以上になる。「僕たちは好きな音楽ジャンルがまったく同じではないけれど、音楽に入ったルーツを探ると、そこにはビートルズがある。大好きなビートルズ談義が始まると止まらなくて、一日じゃ足りない(笑)」。二人が中心となって結成したバンドが、「CenTRaLAve」だ。ギター・キーボードの周田さん、ベース倉橋さん、ギター加藤義隆さん、ドラム池田雄一さん、ほかサポートメンバーから成る同バンドは、2019年に1stアルバム『MAKE IT LAST』、昨年2ndアルバム『OnThe Way』をリリース。この最新2ndアルバムの2曲目に収録されているのが、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんと、娘の帰りを待つ母、早紀江さんの想いを歌にした『On The Way Home(いつもの帰り道で)』。

■昨年リリースした2ndアルバム『On The Way』には、北朝鮮による横田めぐみさんの拉致問題をモチーフにした『On The Way Home』が収録されている。
アルバム『On The Way』はこちらのリンクで聴くことができる
https://www.youtube.com/channel/ UCZIhEwZILTz1pa-wTYZhBmQ

 1977年に横田めぐみさんが拉致されて昨年で45年が経過した。「この曲の作曲は、長年拉致問題に関心を持つギターの加藤義隆さんによるもの。加藤さんはいつか、めぐみさんや娘を奪われたご両親の滋さんと早紀江さんの気持ちを歌にしたいと考えていました。そこに倉橋さんが英語の歌詞を付けました」

同バンドは昨年ハリウッドで開催された映画『めぐみへの誓い』の試写会でこの曲を演奏し、その模様は多くの日本のメディアで報じられた。

■昨年ハリウッドで開催された映画『めぐみへの誓い』の試写会で『On The Way Home』を演奏。その模様は多くの日本のメディアで報じられ、昨年10月には、めぐみさんの母、早紀江さんが出席した拉致被害者の救出を祈る集会に倉橋さんも参加した。

「一日も早い、めぐみさんと早紀江さんの再会を願うとともに、多くの人が『拉致問題はまだ終わっていないんだ』ということを今一度知るきっかけになってほしい」と話す周田さんと倉橋さん。その想いを自分たちの音楽に乗せて、これからも人々に届けていく。

(4/4/2023)

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