Quentin Tarantino クエンティン・タランティーノ

鬼才タランティーノ監督、長編引退作の内容が判明? ━ 1970年代のロサンゼルスが舞台、今秋動き出しか(3/17)

『パルプ・フィクション』(1994)や『キル・ビル』2部作などで知られるクエンティン・タランティーノ監督の長編映画引退作として注目されている最新作の内容が判明した。米The Hollywood Reporterが報じている。

タランティーノ監督は、10作目をもって長編映画監督からの幕引きをかねてより公言していた。独創性の高い作品を生み出してきたタランティーノだけあって、フィナーレを飾ることになる映画の内容を巡っては常に関心の的となってきたが、どうやらテーマは「映画」そのものになるようだ。

報道によると、タランティーノ監督は「The Movie Critic」と名づけた草稿を書き終え、2023年秋にも製作に取り掛かるという。加えて、草稿の内容も一部判明。「1970年代後半のロサンゼルスを舞台に、女性を主人公とした物語」 になると報じられている。

またThe Hollywood Reporterは、「The Movie Critic」の主人公となり得る実在の人物の名前も挙げている。アメリカで最も影響力のある映画評論家のひとりとして知られたポーリン・ケイルだ。ザ・ニューヨーカー誌での評論活動が著名なケイルだが、1970年代後半には米パラマウント社の相談役のポジションに就いた。タランティーノが手がけた「The Movie Critic」は、ケイルのパラマウント社時代が描かれるのではないかと推測されている。

もっとも、『ヘイトフル・エイト』(2015)の脚本流出騒動がトラウマとなっているであろうタランティーノは、引退作でも徹底した秘密主義を貫く姿勢だ。米Varietyによると、タランティーノは配給スタジオの選定に向けて「数日以内に、複数の買い手を招待し、脚本の朗読を行う準備をしている」(3月14日時点)とのこと。非常に内密な配給権争いが繰り広げられることになりそうだ。

配給権争いのトップランナーを行くと見られるのが、前作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)を手がけた米ソニー・ピクチャーズ。同スタジオは、公開から20年経過したタイミングで作品のコピーライトをタランティーノ本人に移譲するという非常に稀な契約を交わしたことで知られている。

フィナーレを彩るキャスト陣も気になるところ。タランティーノ作品といえば、レオナルド・ディカプリオやブラッド・ピット、サミュエル・L・ジャクソンをはじめ、豪華俳優陣が起用されてきた。とりわけ女性主人公というのは、『ジャッキー・ブラウン』『キル・ビル』に続く3作目となるが、果たして誰が起用されるのか。

Source:The Hollywood Reporter, Variety
画像クレジット:Photo by Gage Skidmore
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SDCC_2015_-_Quentin_Tarantino_%2819702844696%29.jpg

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