遺体から採取した精子で体外受精へ フロリダ州(3/16)

【ロサンゼルス16日】ニュースメディア『Good Morning America』『New York Post』が、死亡した男性の遺体から精子の採取に成功したと報じた。

 先月2月22日、フロリダ州オーランドで暮らすケイシー・ファイトさん(26)は、銃乱射事件によって婚約者であるディラン・ライオンズさん(24)を亡くした。

 ディランさんは生前、ケイシーさんとのあいだに子供を授かることを強く望んでいた。ケイシーさんはこのように語っている。「デイランが亡くなった夜、彼の母親から精子を採取できると聞き、すぐに泌尿器科医に連絡をとりました。その結果、8本分の精液を採取することができたのです。今後は体外受精をおこなって、私たちが望んでいた赤ちゃんを授かるつもりです」

 不妊治療学会誌『Journal of Fertility and Sterility』によると、精子採取は、死後24時間から36時間以内に行わなければ、妊娠の成功率が下がるというデータがあるそうだ。

 採取した精子は不妊治療クリニックで凍結保存されるそうで、ケイシーさんは現在、体外受精に必要な費用を募るためクラウドファンディング『GoFundMe』に専用ページを設置している。ケイシーさんはディランさんを失った悲しみを乗り越えるため、専門家のサポートを受けながら、妊娠の準備が整うまで待つつもりだと述べている。

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