湘南の海の家がとんでもない進化を遂げていた!

渋谷でクラブを経営する友人がこの夏鎌倉由比ガ浜にオープンしている海の家「キャメロット・ビーチ・ハウス」に行って来た。鎌倉に住んでいても海の家に行く機会は無いので、情けないことに30年振りだった。

正直言って、今時海の家の経営ってどうなんだろう?といつも疑問に思っていた。営業期間は7月8月の2か月、その間長梅雨だったり台風が来たりで、まともに営業出来るのは40日位では。まして土曜日、日曜日に雨でも降られたら目も当てられない。鎌倉の海を見ながら、定番のラーメン、カレーライス、焼きそば、氷イチゴの売り上げだけで経営は成り立つのか…。そんな事を考えながらお店に。

 

 

台風明けの平日にもかかわらず、若い女性で繫盛している。カリフォルニア・マリブのビーチハウスを思わせる、白で統一された素敵な店構え。昭和の頃にあった私の知る海の家とは全く違う!お金も掛かっていそうだ。回収出来るのか。ますます心配になってきた。

私達一行をオーナーは大変喜んでくれ、いきなりシャンパンで歓迎してくれた。飲めないシャンパンをいただきながら「台風もあって経営は平気なの?」といきなり質問。「大丈夫ですよ。予想以上にシャンパンが売れてますから!」の驚きの回答が。さらに「アルマンドも結構出るんですよ!!」と。アルマンドってドンペリより高い超高級シャンパンですよね?銀座で飲むと20万円以上はする。物凄くビックリ!

私はたじろぎながらも次の質問を。「このビーチハウスではアルマンドを幾らで出しているのですか?」「13万円です!その他ドンペリも用意しています、ちなみに8万円で。」となると今私が飲んでいるシャンパンも…手が震えてきた。言葉が出なくなっていた。土日には売り上げが何百万にもなる時もあるそう。東京のクラブのお客さんが大挙やってきて盛り上がり、渋谷のVIPルームのノリで飲んでくれるそうだ。このお店だけではなく、新しいコンセプトの派手な海の家が鎌倉由比ガ浜には沢山建っている。

私が学生の頃は、海でコカコーラを飲んでギターで口説く(確かに金を掛けな過ぎ)のがオシャレだったのに誰一人弾いていない…。考えてみれば海の家と疎遠になったのは、何かもの悲しい雰囲気と汚らしさからだっだ。今は海岸にはラップミュージックが流れている。私安心しました!もう平気、高級シャンパンパワーが湘南海岸を変えてくれるのです!そこにはきっと「恋のシャンパン季節」が生まれます!この海岸から新しい小説や音楽も!

来年の夏は是非湘南鎌倉の海に来てください! 13万円のアルマンドが待ってます! 

 

■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。