運動神経鈍くてもスポーツは好きなのだ

現在、週に3回くらい朝1時間の軽いジョギングと30分の柔軟体操をしている。そして金曜日の朝は6年前から極真空手道場に通っている。その話をすると「厳しい稽古なのでしょう?よく続けられるね!」とみんなに聞かれるが、自称「日本で1番出来の悪い弟子」なんです。でもこれ本当の話。

まず、何故私があの厳しい練習で知られる極真空手を始めたかというと、仕事仲間の岩橋さんが先生をしている関係で「厳しくしない条件で入門」したからなんです。型の稽古はするが実戦は痛そうなのでしない、あくまでも寸止めまで、などが条件で。と、本当に身勝手なお願いをしたのだ。

 

 

私はこの年齢としては体を動かしている方でスポーツも好きなのだが、実は「都合のいいMyルール」がある。それは「人と競うスポーツはしない」という事だ。例えば、ゴルフ、テニス、野球、ボーリングなど、仲間とやって勝敗が明らかになるスポーツはしない。「勝敗が決まらないスポーツ?敗北の中から学ぶこともあるのに!」と仲間にはよく言われるが、頑なに優劣が決まるスポーツはしないんです。それにはこんな理由があります。

子供の頃から身体を動かすことが大好きで、鬼ごっこや隠れんぼを日が暮れるまでやっていた。その延長線上で仲間と近所の原っぱで草野球もやっていた。しかしこれがまずかった。野球のセンスが無かったのです! 今と同じで、ペラペラ喋る事は達者だったが野球の実力が伴わず、最初は3番を任されていたのにいつしか9番が定位置になってしまったのだ。小学生にとって楽しく嬉しい運動会の徒競走はいつも最下位を争っていたため、私にとっては憂鬱な行事だった。中高一貫の早稲田実業時代でも変わらなかった。仲間とスキーに行っても上達が遅くてよくからかわれた思い出がある。

そんなことから長い間スポーツと疎遠になっていたのだが… 30代後半にスポーツジムブームが訪れ、流行に乗って入会してみると…ランニングマシンで走っている時に「誰にも気兼ねなく、順位も付けられず、マイペースで運動が出来る。これは良い!」ことを知った。生まれて初めて、スポーツに対してかつて無い爽快感を感じたのです!

ジムに目覚めると、ご想像通り、やれどのメーカーのスニーカー、ウエアーが良いだの、何処のスポーツジムのマシーンが良い等と、本来の無駄遣い病が発症し、そんな感じで楽しく現在に至っている。

これからもスポーツは身近な存在であり続けるが、今年の夏は湘南の海でサーフィンに挑戦したいと思っている。なにぶん圧倒的に運動神経が鈍い私なのでサーフボードに乗る事など夢また夢なのか? もしかしたら奇跡が起きるかも知れない! それを信じて頑張ります!ウエットスーツ買いに行かなきゃ!

 

 

■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

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