【ロサンゼルス27日】カリフォルニア州が歴史的な干ばつに見舞われる中、南カリフォルニア最大の水供給会社「Metropolitan Water District of Southern California(MWD)」は26日、「 State Water Project (SWP)」の水提供に依存する加盟機関に対し、6月1日から屋外での水やりを週一日に制限すると発表した。
対象となるSWPの加盟機関は、ロサンゼルス水電力局(Los Angeles Department of Water and Power)をはじめ、Calleguas Municipal Water District、Inland Empire Utilities Agency、Las Virgenes Municipal Water District、Three Valleys Municipal Water District、Upper San Gabriel Valley Municipal Water Districtの6つ。
MWDは27日朝の会見で、南カリフォルニアの住民に、水の使用量を35%削減するよう要求。この水やりを制限する異例の指示は、ロサンゼルス郡、ベンチュラ郡、サンバナディーノ郡の一部に住む、およそ600万人に影響を与えることになる。
MWDは、合計26の公共水道機関にサービスを提供し、南カリフォルニア全体で推定1900万人に水を供給している。昨年11月には、地域的な干ばつ緊急事態宣言を出した。MWDは、南カリフォルニアの人口の約40%への水供給を、カリフォルニア・リバーとSWPからの水に依存。SWPの提供水量は、南カリフォルニアで使われる全水量の約30%を占める。
MWDのメンバーである水道局が、顧客に対してこの水まき制限を徹底しなかった場合は、罰金が科される。その額については、MWDから供給された水が毎月の割り当て制限を超えた場合、1エーカーフィートあたり最高2000ドルの罰金を科すとしている。また、各水道局は、従わない住民に罰金を科すことになる。
2022年の最初の3カ月は、カリフォルニアの観測史上 最も乾燥した気候だったにもかかわらず、1月の州民による水使用量は、2020年の同月と比較して2.6%増加した。州知事も先月、MWDと各水道局に節水対策の実施を促した。
グレンデール、ポモナ、ダイヤモンドバー、ウォルナットに数千人の顧客を持つウォルナットバレー水道局などは、すでに水の使用制限を実施している。
MWDは、節水効果の高い芝生などに植え替えた住民に、1平方フィートあたり2ドルのリベートを提供しており、地域の水道局でも同様のリベート・プログラムが実施されている。