ロッテ佐々木朗希投手がとんでもない事になっている。4月10日のオリックス戦で完全試合を達成。巨人槇原投手以来28年振りの偉業だ。20歳5ヶ月はNPB史上最年少、19奪三振は最多記録だ。更に13連続奪三振も最多記録。
世の中は黙っていなかった。記念すべきこの日に野球中継が無かったからだ!「なぜ佐々木朗希が先発する試合を放送しないんだ!」の大ブーイング。急遽テレビ東京は次回の中継を決定!当然観戦チケットも即完売となった。
全国のプロ野球ファンが注目する中で佐々木投手は、4月17日の対ニッポンハム先発でも8回まで完全試合を予感させる完璧なピッチングだった。しかし、0対0の9回にまさかの降板。ロッテ井口監督は「102球での降板はチームにとって必然だった。できれば私も見たかったが、これからの彼の野球人生を考えると・・・。」と話した。
翌日から各報道を始め新橋の飲み屋街までこの明るい話題で大盛り上がり。「もう1イニング見たかった。」「いや、監督の英断は理解出来る!」など大変なことになっているのだ!
この2ヶ月ロシアのウクライナ侵攻の話題ばかりで気持ちが重かった。Mr.パーフェクト佐々木投手の出現で空気が一変。まさに神風が吹いたのだ!ニッポンハム、ビックボスこと新庄監督が対戦前「選手全員にバントさせる!」と言っていたが「佐々木投手のピッチングを見ていたらそんなセコイ事出来ない、思いきり打って来い、と。」
そうなんです、翠星のように現れた天才ピッチャーに真正面から勝負しなければプロ野球ファンが黙っちゃいません!
佐々木投手は恐らく6日の登板間隔で先発します。今後ロッテナインは絶対にエラーを許されず、打者だって絶対に点を取らなければいけない空気の中でプレーをすることになる。こんなに1週間が長く感じるなんて!登板する度に完全試合を期待されるなんて!今シーズンのパリーグの主役は新庄監督だと思っていたが、とんでもないスーパースターが現れた!
昨シーズンのメジャーリーグ大谷選手の投打の大活躍を観て、正直「大谷選手は凄すぎ。現実離れし過ぎていて読者がしらけるからマンガの題材にもならない!」と思っていたが、また一人マンガにならない男がやって来た!
佐々木投手が登板する日は間違いなくプラチナチケットになるため球場には行けそうにないので、私、全試合をTV観戦するためにスケジュールを全て開けることにしました!
ひとつ心配なのは、怪我しないで無事にシーズンを終えて欲しいこと。何と言っても彼はもう既に日本プロ野球の宝なのだ!
■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。