またスーパーから物がなくなる? 供給不足が予想される5製品 (2/2)

【ニューヨーク2日】2021年は在庫切れや原材料不足が頻発し、棚が空っぽになることで「サプライチェーン」という言葉が全国的に注目されるようになった。需要の急増、パンデミック、その他の現在の供給問題を引き起こす要因は、2022年も解消される見込みはなく、特定の材料や製品の不足が続くと思われる。2021年の最大の供給制約のうち、今年も企業にとって逆風となりそうなものは次の5つである。

1:半導体
コンピュータ・チップの空前の需要により、年内は供給が逼迫すると予想される。チップは自動車から家電製品まであらゆるものに使用されており、企業の間で5Gへの移行が広まり、生産者にさらなる負担を強いている。デロイトの報告書によると、過去2年間の半導体不足は、サプライヤーと顧客に全世界で5000億ドル以上の収益損失をもたらしたとみられている。

2:アルミニウム
アルミニウムの供給が逼迫しているため、建設業界や飲料メーカーが十分な量のアルミ缶を手に入れることができないという問題が生じている。
中国は昨年、二酸化炭素排出量削減計画の一環として、アルミニウムやその他のエネルギー集約型金属の生産を抑制した。また、欧州の天然ガス価格の高騰により、一部の生産者が生産抑制に走り、世界の供給状況を悪化させた。

3:食品
食料品店では、労働力の制約や2022年産作物の栽培シーズンに関する課題から、今年いっぱいは価格が高止まりし、供給が不安定になる可能性があるため、まだ空の棚を解消することはできないかもしれない。
また、肥料や農薬の不足により、生産者は今年の作物の収穫量が少なくなる可能性があると警告している。欧州の天然ガス価格の高騰とロシアや中国からの輸出抑制により、2023年以降も肥料需要は高止まりすると見られている。

4:プラスチック
昨年は、テキサス州の暴風雨と米国メキシコ湾岸の2つのハリケーンが化学品のサプライチェーンに大きな打撃を与え、工場の操業停止や製造の中断が数カ月に渡って続いた。メーカーはより多くの製品を備蓄するよう動き、2022年には価格と供給の制約が緩和されると予想されているが、需要の増加と輸入樹脂への課税の復活により、市場は不安定な状態が続くと思われる。

5:建築材料
材料費の高騰と供給不足により、建設プロジェクトのリードタイムが長くなり、請負業者は代替材料の使用を余儀なくされている。建設業者協会によると、建設資材価格は全体で前年比22.3%増、非住宅建設価格は同23.2%増となっている。

 

 

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