私の日課のひとつはスターバックスに行ってホットカフェラテを飲むこと。ただし注文が多い。「デカフェでショット少なめ」つまりミルク多めのカフェラテを楽しんでいる。至福の時なのだ。仕事帰りが多いので「自分にお疲れ様気分」で飲んでいる。
先日も小田原ロケの帰りに地元のスターバックスに入ったのだが相変わらずの人気!私はトイレ近くの椅子に座りいつものカフェラテを飲んでいた。横にはトイレを待つ若い女性が3人並んでいたが、3人共その間スマホから目を離さない。そればかりではなくトイレのドアが開いて自分の番になって個室に入る時もスマホから目を離さないのだ。頭を扉にぶつけるのではないかと思うくらい。それから数分後再びスマホを顔の前に向けながらトイレから出て来たのだ!
もしかして彼女は用を足している時もズ~と左手にはスマホを持っているのだろうか? そうなるとパンティーストッキングは右手だけで器用に降ろしているのだろうか?
謎だ、謎すぎる! メールやLINEを読むだけでなく、時には返信もしているに違いない。返信に夢中になって便器に命より大切なスマホを落としたりはしないのか。いや全国のスタバには絶対に落とした人はいるはずだ…。
そんなことを考えていたら次に待つ女性も全く同じくスマホを見ながらトイレに入って行った。
私の「スターバックストイレ観察」は続く。ここである事を発見した!個室滞在時間が長いのだ。もちろん女性の所用時間が長いのは物理的にも理解できるが、それにしても長い、いや長過ぎるのだ。恐らく、LINEをしていた彼女は通話へ変化したのではないか。店内で禁止されている電話を個室で掛けているのでは。そんなことを想像していたら…観察していた私が今度はトイレに行きたくなって来た!
この歳になると頻尿が突然襲ってくるのだ。それも強烈な速さで。やばい!こうなると他人の観察などしている場合ではない。一刻も早く出てきて欲しいのだが、ドアをノックするわけにもいかず、足踏みしながら待つこと3分間…その間物凄く長く感じた。やっと出てきた女性の左手にはやっぱりスマホが!睨めつけようと思ったが尿漏れが心配なので慌てて個室に駆け込む。安堵感の後、店内を見渡すと先程の女性たちは相変わらずスマホを見続けていた。
私スターバックス大好きです。コーヒーもケーキもインテリアの雰囲気もWi-Fiが使えるところも。しかしなのだ!トイレ中のスマホ使用は嫌なのです。お店に罪はないけれど何とかならないか!頻尿の私には厳し過ぎるのだ。トイレスマホ絶対反対!
■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。