【ニューヨーク7日】消費者がスーパーマーケットのデリに戻り、惣菜を求めるようになったことで、小売業者はデリカテッセンのカウンターで新しい体験を提供しようと考えている。例えば、グローバルなメニューや買い物客が家で作らないような食事などである。
つまり、寿司、イタリア、ラテン、メキシコの人気料理、アジアの味などのグローバルな食品は、レストランに行かなくても食べてみたいと思っている顧客を引きつけているのである。
これは、家庭でそのような食事を作ることができない多くの消費者にとって歓迎すべきことであり、レストランでの食事の手間や費用をかけずに、味覚を通じて世界を体験することができるのである。
国際デイリー・デリカ・ベーカリー協会(IDDBA)の教育コーディネーターであるエリック・リチャード氏は、「消費者は、普段は家庭で作らないようなユニークな味や食べ物に惹かれるものです。この傾向は、パンデミック以来、強まる一方です。」と語っている。
IDDBAの最近のWhat’s in Store調査では、デリカテッセンの惣菜を購入する顧客層は多様で、米国のヒスパニック(76%)、アジア系(70%)、黒人(69%)、白人/白人(69%)が多く、国際食品の売上が大きく伸びていることが明らかになった。
カリフォルニア州エンシノを拠点に27店舗を展開するスーパーマーケットチェーン、Gelson’s Marketsは、世界中のユニークな味をお客様に提供し続けるために、すべてのメニューに革新的な流れを保つことに取り組んでいる。
パンデミックの期間中、Gelson’sの総菜売り場では、伝統的なビーフウェリントンから、ベトナム風キャラメル風味のスティッキージンジャーグリルドサーモンなど、より現代的なものまで、外国の影響を受けた無数の商品を顧客が探しているのが感じられた。
Wegmans、Food Lion、Publixなどのチェーン店では、昨年からインターナショナルなメニューを増やしており、それはオンラインで紹介されているメニューを見ても明らかである。
プロシュートとイタリアの伝統的なシャルキュトリーのトップメーカーの1つであるRovagnati USのCEO、Jim Mitchell氏は、世界中の顧客がデリカテッセンに本物志向を求めており、より健康的で本物の肉や製品を使った商品にお金を払うことを望んでいると指摘している。消費者はより質の高い輸入品を求めているが、利便性も重要な要素であり、そのため、家庭で簡単に調理できるインターナショナルな商品を提供する小売業者を探し、下ごしらえなしで高品質の商品を楽しめるようにしていると話している。
また、多くのレストランが通常に近い状態に戻り始めた今、デリカテッセン部門は顧客のリピーターを獲得するために革新を続ける必要がある。Gelson’sが最近力を入れていることの一つは、この部門の繁栄を維持することである。
グローバルに展開する食品、特に馴染みの薄い食品で最大の課題は、商品の具体的な特徴をお客様に理解していただくことで、Mitchell氏によると、最も効果的だったツールは、製品の特性を共有し、レシピやペアリングのオプションを追加して、その製品が何であり、どのように楽しむのがベストであるかを消費者に伝えることであるとしている。