遠慮すんな! 男中田翔、大暴れしろ

面白くなってきた。ジャイアンツがニッポンハムファイターズの中田翔の電撃無償トレード移籍を発表した。同僚選手に暴力行為をして無期限出場停止の処分を受けていた。その後ファイターズの栗山監督が原監督の携帯電話に連絡をしてジャイアンツへの移籍をお願いしていたのだ。

私の元にも多くの巨人ファンから連絡が入った。「紳士たれのジャイアンツに中田翔が入って来たらぶち壊しになる」「岡本や吉川など若手に悪影響を及ぼすのは目に見えている」「せっかく阪神と優勝争いしているのに」「柄悪すぎ!改心したふりして髭剃っているのが嫌!」など不安視する声が多いのだ。

勿論「あれだけの打者、打点王三回の実績は後半戦に絶対に欲しい選手」の声もある。

 

 

私としては、こんな面白い事はないと思っている!

中田翔から野球を取り上げたらどうなってしまうのか。世間から好奇な目で見られながら一般の仕事は無理ぽい。デスクワークも営業の仕事だって向いてなさそう。そもそもお山の大将だからチームプレーでの仕事は出来ない。

そうなんです!中田翔は潰しがきかないのです。そのことを本人が一番感じているのでは。長年の北海道暮らしで感覚がズレていたのでは!同じファイターズに在籍していた大谷選手はあの当時、海の向こうのメジャーリーグ入団を想定してパリーグで対戦する各球団近くのトレーニングジムを自ら探して体を鍛えていた。志が違いすぎる。その頃中田は恐らく親分気取りでファイターズの若手をひき連れていたのだろう。でもそんな野球人生にもきっと心の中では飽きていたはずだ。その反動で暴れていたのかも知れない。思うに、中田翔は本当はお山の大将をやめたいのではないか。

読売ジャイアンツはプロ野球界において今も最も眩しい存在だ!王さんがかつて私に「巨人軍を背負う事は大変なことです。夜中誰も通らない信号でも私は青信号になるまで待ちます。ジャイアンツの選手だから。」と話してくれた。24時間誰かに見られている、その環境で生きる、これがジャイアンツプライドなのだ!!

気高さから学ぶことが出来るのが巨人なのだ。

しかし中田は、迷惑をかけた栗山監督や受け入れてくれた原監督への恩返しなど考えることは無い。残りの野球人生悔い無く打ちまくってくれ!遠慮なくベンチで大声出して、全力で守備位置まで走って、相手チームをヤジって、乱闘の時は一番最初にベンチを飛び出して暴れて欲しいのだ!そうじゃないと、男!中田がつまらないじゃないか。

 

 

 

■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

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