【ロサンゼルス23日】2020年9月にエンジェルス国有林で11万5,000以上を焼いた山火事「ボブキャット・ファイヤー」をめぐり、電力会社「サザン・カリフォルニア・エジソン(SCE)社」が、消火活動の費用と損害補償のために米国側に8,250万ドルを支払うことに合意した。司法省が23日に発表した。
米国は2023年、森林局を代表してSCE社とユーティリティ・ツリー・サービス社を提訴。ユーティリティ・ツリー・サービス社は、電線に接触した樹木を適切に管理せず、2020年の山火事発火の原因になったとされている。
「ボブキャット・ファイヤー」により、公有地が甚大な被害を受け、100マイル以上のトレイルと多数のキャンプ場が数年間にわたり閉鎖された。また、司法省によれば、連邦絶滅危惧種のヤマアカガエルや連邦絶滅危惧種の魚類や鳥類を含む生息地や野生生物にも悪影響を与えた。
また、この山火事により、家屋87棟、83棟の建造物が焼失し、28棟の家屋がダメージを受けた。「デビルズ・パンチボール・ナチュラル・エリア」のネイチャー・センターも破壊された。
SCE社は、和解合意から60日以内(5月14日)に、不正行為や過失を認めずに8,250万ドルを支払うことに同意した。
エンジェルス国有林のトニー・マルティネス副森林管理官は、「復旧・復興に向けた重要な一歩となる和解金を受け取ることができ感謝している。これらの資金は、焼失地域の復旧、野生生物の生息地の回復、そして将来の山火事に対する森林の回復力の強化に役立つだろう」と述べた。