【ロサンゼルス2日】カリフォルニア州でこの7月1日から、いくつかの新しい法案が施行された。その一部を紹介する。
■テナントの敷金に上限を設定する法案AB12:
マット・ヘイニー下院議員(サンフランシスコ選出)が昨年10月に起草。カリフォルニア州の賃借人に対し、家主が家賃の1ヶ月分以上の敷金を要求することを禁じる内容。家具付き、家具なしを問わず適用される。適用外となるのは、合計4戸以下の物件を2件まで所有する小規模な家主で、この場合は家主は毎月の家賃の2倍までの敷金を要求することができる。
■隠れた手数料の上乗せを禁止する法案SB478:
企業が商品を価格付きで広告に載せる場合、顧客の支払い時に競争賃金手数料や生活費割増金のような”隠れた手数料”を上乗せすることが禁止される。税金や送料を除き、オンラインを含む商品の販売やサービスの提供を行う企業は、それらの商品やサービスの本当の価格(顧客が実際に支払う価格)を表示しなければならない。当初、レストランもこの法案の対象に含まれていたが、ニューサム知事が土壇場で緊急免除に署名した。
■デートレイプ防止へ、薬物検査キットの提供を義務付ける法案AB1013:
デートレイプの薬物として知られるGHBや “roofies “などの物質を検出する検査キットを提供することを、バーやクラブなどに義務づける。キットは無料または購入が可能。これに従わない施設は、免許に影響する行政処分を受ける可能性がある。
■手頃な価格の集合住宅建設をしやすくする法案SB4:
地域のゾーニング規制を無効にすることで、進行に基づく団体や非営利のカレッジが、所有する土地に手頃な価格の集合住宅を建設することを合法化する。この法案により許可プロセスが合理化され、カリフォルニア州全体で約17万1,000エーカーの土地が解放され、信仰に基づく団体が駐車場や未利用地を手頃な価格の住宅に転換できるようになるという。
■銃・弾薬への税金を倍増し学校警備を強化する法案AB28:
銃と弾薬にかかる税金を倍増し、その資金を公立学校の警備強化やその他の暴力防止プログラムに充てる。すでに連邦政府が課税している10%か11%に加え、11%の課税が追加される。
■50ドル以上の電子機器の修理を7年間保証する法案SB244:
50ドル以上の電子機器や電化製品の製造業者に対し、その機器が製造された日から7年間、修理のための製品工具や部品、説明書を所有者に提供することを義務付ける。
■職場の暴力対策を雇用主に委ねる法案SB553:
アクティブ・シューティングから攻撃的な顧客との対立に至るまで、あらゆる種類の暴力に対する緊急時対応策の責任を雇用主に委ねる。また、すべての事件を記録することと従業員への訓練実施を義務づける。
■停学と退学についての法案SB274:
幼稚園年長から12年生までの生徒を対象に、低レベルの問題行動で公立学校が生徒を停学処分にすることを違法とする。幼稚園年長から5年生までの反抗的態度による停学を永久に禁止し、6年生から8年生までの停学を2025年まで禁止した法案SB419に関連した法案。
■学校のトイレで生理用品を無料提供する法案AB230:
3年生から12年生までの生徒が通う公立学校に対し、すべての女子トイレと男女共用トイレで生理用品を無料で提供することを義務付ける。また、少なくとも1つの男子トイレに生理用品を無料で提供することも義務付けられている。この法案は、以前は6年生から12年生までを対象としていた。