風力タービン製造の巨大洋上施設を新設 州のゼロエミッション計画でロングビーチ港(5/10)

【ロングビーチ9日】ロングビーチ港は9日、カリフォルニア州が進めるゼロエミッション計画を支援するため、沖合に風力タービンを製造する巨大な洋上施設を建てる計画を発表した。

 計画では、エッフェル塔と等しい高さ1,000フィート以上の風力タービンがLong Beach International Gateway Bridge南西の400エーカーの洋上施設で建設され、完成したタービンは海上を牽引されてカリフォルニア州沿岸の洋上風力発電所へ運ばれる。今後数十年の間に州が掲げる再生可能エネルギー目標のうち、特に25ギガワットの洋上風力発電の生産に貢献することになる。

 この計画にかかる予算は、現時点の見積もりでは約47億ドルで、早ければ2027年1月に着工し、2031年に施設の一部である100エーカーが完成する予定。次の100エーカーは同年末に、最後の200エーカーは2035年までに利用可能になる予定だという。風力タービンを製造する国内最大の洋上施設になる予定で、ロングビーチ港当局のウェブサイトによると、2035年までに全米の洋上風力発電のコストを70%引き下げることにも貢献する。周辺地域への雇用創出にも期待がかかる。

 ロングビーチ港のマリオ・コルデロ事務局長は、「社会がクリーンエネルギーに移行する中、当港は、防波堤に守られた穏やかな海、国内有数の深く広い水路、外洋へのアクセスのしやすさなどからこのような事業にとっては理想的な場所といえる」と意欲を示した。

 ロングビーチ港は全米最大級のコンテナ港で、年間2,000億ドル以上の貿易を扱っている。

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