
テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。
Instagram: @terry_itoh
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地球温暖化になって幽霊やサンタクロースは戸惑っているのではないか。突然だが、夏と言えば怪談話。少し前なら、夏は夜な夜な日本全国その土地で語り継がれた怖い話を長老たちが話し、子供達を震えあがらせたものだ。夜トイレに行けず泣きじゃくる子供の姿が定番だった。また、稲川淳二さんの怖い話が大人気になった。幽霊も非常に出やすい状況だったはず。
ところが今夏は熊本では大地震が発生し、今でも仮施設での生活を余儀なくされている皆さんも。千葉では長時間に渡る記録的豪雨で家屋損壊、大洪水で犠牲者まで出てしまった。北陸富山、金沢、福井では大雨で農作物の甚大な被害。更に民家近くでの熊出没ニュースは後を絶たない。そうなんです、現実の怖い出来事が多過ぎて幽霊の出番が無いのです。ひどい雨の中、間違えて「恨めしや~」と出て来ても、髪の毛はびしょびしょ、薄手の着物はぐちゃぐちゃになって誰も気が付かない。むしろ救助隊員に保護されてしまうので全く立場が無い。
サンタクロースだって厳しい立場と環境がこの冬待っている。気象庁の予想では11月になっても夏日が数日あると。20度近いクリスマスが珍しくなくなれば、分厚い赤い服と帽子、暖炉、トナカイ、雪という北欧スタイルのクリスマスのシンボルが気候と合わなくなってくる。「半袖サンタ」「電動ソリのサンタ」が普通になる。逆に異常気象で「ゲリラ豪雪」にでもなれば、家が雪に覆われ、中からは家族の救助の声が。プレゼントを暖炉の傍に置く場合ではない。煙突だって雪に埋もれてサンタクロース自身にも身の危険が迫ってくる。
2026年7月は西日本での平均気温が1946年からの観測以来最も暑く、気象庁も地球温暖化の影響と指摘している。日本の春夏秋冬の暦が「短春」「猛夏」「短秋」「変冬」になってきた。そうすると幽霊も夏から秋に引っ越す事に。40度の熱帯夜に背筋が凍る怪談と言われても冷えが足りないと言われかねない。怪談は、お盆の風物詩から秋の夜長の娯楽になるのでは。
他にも6月、10月の「衣替え」が無くなる可能性も。北海道の名産品にこれまでなら考えられなかった「北海道産みかん」「道産珈琲豆」「道産子バナナ・パイナップル」が登場することも予想される。季節も日本から四季が無くなり、六季となり、春、初夏、猛暑、長暑、短秋、冬に。「長暑」は8月も暑い、9月も暑い、10月も半袖、残暑とかではなく1年の半分近くが夏になり、その中で新しい季節を作り始めるかもしれない。やっぱり必要なのは地球温暖化対策。個々にやっていきましょう。

(9/17/2026)
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