まさかの9月から大学教授になります

 2025年9月から東京国際大学の特命教授に就任します。東京国際大学は近年箱根駅伝の常連校にもなっており知名度も全国区。留学生の数も1800名を超えて海外でも名の知れた、まさに国際交流の場所となっている。

 私自身は70歳を過ぎ慶應義塾大学院湘南藤沢キャンパス(SFC)で学んだ後、いつの日か学生たちに教える事ができればと考えていた。その思いが強くなり、東京国際大学の倉田理事長に無謀にも直接お会いしてお願いすることに。

 当初は戸惑っていた理事長でしたが、根拠のない私の情熱に押されたのか快諾してくれた。通常大学教授は60歳で定年、その後5年は雇用条件を変えて65歳まで。その後は他大学に移り教壇に立つのが一般的と言われている。そんな中70歳を過ぎて採用していただけるのは異例の出来事。テリー伊藤の名前があったから出来たことです。理事長は言葉にしませんでしたが、恐らく教授会では「本当に学生たちに授業が出来るのか」の声もあったはず。ここは理事長の顔を潰す訳にはいかない。新しい風を学園に吹かせないと。

 では何を教えるのか。テレビ・ラジオ業界に身を置いてきたので「マスコミ文化論」を軸に講義していく。内容としては「違和感が新しい時代の価値観を生む」「自分の中のアドバンテージの発掘」「やっぱり楽しくなければテレビじゃない」「男性の中に潜む女性の優位性」「ネガティブVSポジティブ報道とどう向き合えばよいか」「これからのマスコミとAIの向き合い方」「生き残るマスコミ人になるには何が必要か」等、これらは講義の一部だがこんな感じで進めていきたい。

 1講義100分、私が一方的に話して学生が飽きることもあるので、質疑応答時間も考えている。大学ではあまりないのだが、実践経験として街に飛び出す事もある。渋谷、原宿、丸の内、下北沢に出向き現場を見たり人々と触れ合って世間を知ってもらう。インターネットでの知識とは違う生の現場を感じてもらいたい。

 正直今は期待反面ちょっとの不安もある。とは言ってもこんなチャンスはそうは訪れない。理事長の好意で全学部の学生が私の授業を受ける事が出来ることになった。いったいどの位の人数が受講するか見当がつかないが、更にやる気が出たのは間違いない。学期末には当然試験もあり採点もある。受講態度、出席日数、テスト結果など採点方法は熟考中。若き学生時代を振り返るとまさか自分が大学教授になるとは夢にも思わなかった。

 亡くなったおふくろに昔よく言われた。「輝夫いつまで遊んでいるの、少しは勉強しなさい!」大学教授就任、きっと天国でビックリして大笑いしているに違いない。

 

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■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

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