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ファッションセンターしまむらのAIモデル瑠菜の人気が大変な事になっている。AIモデルにもかかわらず、埼玉県警察サイバーセキュリティ広報に就任し、幅広い世代にサイバーセキュリティ対策を啓発している。芸能のジャンルならわかるが、警察からオファーが来るとは!完全に市民権を得たのでは。
改めて彼女のプロフィールを見ると、年齢は20歳、両親と姉の4人家族、将来の夢はファッションモデル、特技は可愛い物を見つける事で、趣味は家族にファッションのコーディネートを披露する事となっている。ネットでも「瑠菜ちゃんメチャ可愛い」「魅惑の微笑」「私もこんな風になりたい」と応援の声が。ファンクラブまであるらしい。広告で瑠菜が着た洋服がこれまた売れ行き好調。企画を考えたしまむらも、してやったりなのでは。
有難いことにAIモデルはスキャンダルを起こさない。何処かで男性と遊んで週刊文春の記事になることも無い。ネットで失言して炎上することも無い。今のご時世、生身のアイドルは一歩家を出るとスキャンダルにいつ遭遇するか分からない、まったくもって安心できない世の中。その点瑠菜は会社のイメージを落とす事も無い。
この人気、他の企業も注目している。お酒メーカー、水着や下着メーカー、スポーツウェア業界などがこの夏の目玉として計画を練っている。80年代~90年代と、競って有望な女性タレントを自社のCMに起用して来たが、時代の流れで女性のセクシーさを狙ったCMには企業も躊躇するようになってきた。しかしAIモデルには女性たちも何故か寛容。
ただし良い事ばかりではない。AIモデルが人間の仕事を奪っている現状がある。先日、長年グラビアアイドルをしている女性に話を聞くと「グラビアだけでは食べて行けず、居酒屋さんでアルバイトしています。生身の人間よりAIが好きな男性が確実に増えていて変なの。」と屈託のない笑顔で答えてくれた。
となると、女性AIだけではなく、当然男性AIモデルも大人気になることは間違いない。そうなれば女性陣が生身の男性に見向きもせず、そちらに関心が移るのも時間の問題。かつて韓国ドラマ『冬のソナタ』の主演ペ・ヨンジュンのヨン様ブームの時、日本中の男性が相手にされず一大韓流ドラマブームが起こったことは記憶に新しい。
もしかしたら騒動が再び起きるかもしれない。いや、既にZ世代では生成AI革命は地殻変動のように起きている。こうなったら、しまむらの瑠菜ちゃんを見ている場合ではない。私好みのAIマダムを捜す事にします。何処にいるのかな。
■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。
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