人身売買でグアテマラ国籍の不法入国男4人を告発 約2万人の密入国に関与、「移民法厳格化の賜物」(3/4)

【ロサンゼルス3日】ロサンゼルスの連邦当局は3日、国内最大規模の人身売買組織を率いた罪で4人の男を告発した。

 4人は、エドゥアルド・ドミンゴ “ターコ”・レノジ=マトゥル(51)、クリストバル・メヒア=チャジ(49)、ヘルマー・オビスポ=エルナンデス、ホセ・パクストル=オクスラジ(44)で、犯罪組織「トーコ・オルガニゼーション」の運営者として告発されている。

 ジョセフ・T・マクナリー連邦検事代理は3日の記者会見で、4人はグアテマラから約2万人の不法移民を密入国させた疑いがあると述べた。

 4人はグアテマラ国籍で米国に不法入国し、ウェストレイク、サウスLA、ダウンタウン地区に住んでいた。

 マクナリー連邦検事代理によると、28日にオビスポ=エルナンデス被告が住むロサンゼルス・ダウンタウン近くの家に捜索令状が出された。同被告は、国土安全保障捜査班の警官に、捜査を続けたら警官自身とその家族を傷つけると脅迫する電話をかけたという。

 当局によると、アリゾナ州や他の州を経由して米国に密入国した移民は、密入国業者への手数料が支払われるまで、ウェストレイク地区の「隠れ家」に収容されていた。そこからさまざまな目的地に運ばれ、移動させられたという。

 犯罪組織「トーコ・オルガニゼーション」は、2019年以降、約2万人の不法移民をロサンゼルスとアリゾナ州フェニックスに移送したとされている。レノジ=マトゥル被告はグアテマラの仲間に援助され、不法移民を米国に来るよう勧誘し、米国に密入国させる不法移民1人につき1万5000ドルから1万8000ドルの支払いを受け、グアテマラから米国への不法移民の旅をコーディネートしたとされる。

 パクストル=オクスラジ被告は2023年11月、ニューヨークからロサンゼルスへ不法移民を移動させている最中に、オクラホマ州エルクシティで交通事故を起こし、同被告が運転する車に乗った7人が死亡した。

 マクナリー連邦検事代理は、今回の捜査令状の執行は、厳格化された移民法の賜物だと述べた。すべての罪で有罪になれば、4人には終身刑か死刑が科される可能性がある。

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