【ロサンゼルス4日】サンフェルナンドバレーのポーター・ランチで2015年から2016年、4カ月間にわたり発生し5,000軒以上の家屋から住民を避難させた大規模なメタンガス漏出事故で4日、原因となった「アリソ・キャニオン天然ガス貯蔵所」を所有するSoCal Gas社が7,100万ドルの和解金を支払うことが発表され、その用途が示された。
連邦当局が「米国史上最悪のメタンガス漏出事故」と述べたこの事故では、近隣の住民は鼻血、吐き気、頭痛などの健康被害を訴えるなどし、社会問題化して注目を集めた。米国海洋大気庁や他の研究者の調査によると、大気中には発ガン物質として知られるベンゼンなどの有害な化学物質や物質が微量に含まれていた。
和解金は、影響を受けた近隣住民の救済およびインフラ整備の資金に充てられる。用途の内訳は、各家庭のガス給湯器の電気化への交換などに4,000万ドル、高齢者センターなど、暑さに弱い人々を収容する建物の耐性を高めるためのインフラ整備に1,400万ドル、校庭をより緑豊かで日陰の多い涼しい場所にするための改修に1,500万ドル、漏出事故とそれを踏まえた変更点についてのアウトリーチ活動と教育に200万ドルがそれぞれ充てられる。