【ロサンゼルス3日】北朝鮮工作員の指示で銃と弾薬を購入し北朝鮮に輸出した容疑でこのほど、カリフォルニア州オンタリオ市在住の中国国籍のシェンファ・ウェン被告(41)が連邦当局に逮捕・起訴された。
ウェン被告は北朝鮮側から200万ドルの資金提供を受けていた。
カリフォルニア州の連邦裁判所に提出された供述書によると、FBI捜査官はウェン被告の車から5万発の弾薬を回収し、ウェン被告は北朝鮮当局の指示で弾薬を購入したことを認めたとされている。捜査当局はまた、化学兵器の脅威を検知するための装置と、隠された監視装置を検知するツールも押収した。
11月26日に提出された訴状によると、ウェン被告はまた、北朝鮮の兵士が変装して韓国に対する「奇襲攻撃」を行うのを助けるために軍服を入手しようとしたことも認めている
検察の調べによると、ウェン被告は2012年に学生ビザで渡米し、カリフォルニア州オンタリオに居住。今年初めの一連の事情聴取で、渡米前に中国で北朝鮮当局者と会い、銃器や弾薬、技術を調達するよう指示されたとされる。
裁判記録によれば、ウェン被告はFBIに対して「密輸が得意だ」と語り、2023年にはロングビーチ港から香港に2つのコンテナ入りの銃を輸送し、そこから北朝鮮に密輸したことを認めたとされている。
ウェン被告は、米国の対北朝鮮制裁(許可なく米国から北朝鮮に金品を送ることは違法)に違反した共謀の罪に問われている。
司法省は5月にも、北朝鮮のIT労働者が米国企業で不法に遠隔地雇用を得るのを手助けする計画を実行したとして、アリゾナ州の女性を告発した。この女性らのグループは、米国に住む60人以上の身元を利用し、300社以上の米国企業から700万ドル近くを北朝鮮政府に提供したとされている。