【ロサンゼルス25日】ロサンゼルス郡公衆衛生局は25日、郡内で4件目となるデング熱感染者が出たことを報告した。蚊に刺されるのを防ぎ、蚊の繁殖を防ぐようアドバイスしている。
4件目の感染者はパノラマシティーに住む女性で、約1週間前に報告された3件目、ボールドウィン・パーク地区の感染者とは無関係とみられる。
蚊が媒介する病気「デング熱」だが、患者の中にデング熱の風土病とされる地域への渡航歴などはないと思われる。
昨年末には、パサデナとロングビーチで1例ずつ感染が報告された。
同局は声明で、「ロサンゼルス郡でこのような局地的な感染例が報告されるのは極めてまれ」とし、住民に対し、蚊の繁殖や蚊に刺されるのを防ぐために積極的な対策を講じるよう呼びかけた。
この病気は通常、感染したアカイエカ、別名厄介な「足首を刺す」蚊に刺されることで感染する。公衆衛生局によると、ほとんどの患者は病気の症状が出ないが、4分の1近くの患者は発熱、吐き気、嘔吐、発疹、目、関節、骨の痛みなどの症状を示すという。症状は通常1週間程度続き、2週間後には完全に回復すると報告されている。死亡するケースは極めて稀。
同郡のムントゥ・デイヴィス保健担当官は、「ロサンゼルス郡では前例のないデング熱の地域感染が起きている。蚊に刺されるのを防ぎ、蚊の繁殖を防ぐことが、現在進行中のデング熱の地域感染を食い止める最善の方法」とアドバイス。蚊に刺されないように虫除けスプレーを使用すること、蚊が繁殖し卵を産み付ける場所となる常時水が溜まっている可能性のあるものを家の周りから取り除くことを勧めている。