僅差で承認、ホームレス問題改善へ64億ドルの債券を発行する加州の「法案1」(3/21)

【ロサンゼルス20日】今月5日に実施された予備選挙のあと開票作業が続いていた、ホームレス問題の改善に向け、64億ドル近い債券を発行してカリフォルニア州の精神医療制度を改革する「法案1」の開票結果が20日に発表され、有権者により承認された。

 20日、開票率97%時点の開票結果は賛成50.2%、反対49.8%。

 「法案1」は、ギャビン・ニューサム州知事、カレン・バス・ロサンゼルス市長、ヒルダ・ソリスとジャニス・ハーン両郡参事らが支持していた。

 「法案1」では、多くの大都市が直面するホームレス問題を軽減するため、カリフォルニア州全土の郡当局に対し、薬物問題・精神衛生の病気を患う患者用の治療ベッドを設置し、対応を強化するための資金割り当てを義務付ける。

 ニューサム知事の事務所によると、この法案により、州全体で1万1,150台の治療用ベッドと住宅、2万6,700の外来治療枠が確保される予定。64億ドル近くの債券のうち、およそ10億ドルは退役軍人のための治療用に計上されている。

 「法案1」は公債法案であるため、税金への直接的な影響はないが、カリフォルニア州は、この法案で提案された64億ドルという新たな負債を背負い、利子をつけて返済していくことになる。財源は、63億8000万ドルの債券の発行と、2004年にカリフォルニア州の有権者により可決された「精神保健サービス法」によって生み出された資金の再配分によるもの。年収100万ドル以上の人に1%の所得税が課される。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。