【ロサンゼルス3日】ロサンゼルス市議会は3日、家賃の支払いが1カ月遅れている賃借人に対し、家主が立ち退き手続きを開始する前に1カ月の猶予期間を与えるテナント保護条例を承認した。
新型コロナウイルスによる州の緊急事態宣言が今月いっぱいで解除されることから、パンデミックにより経済的困難に陥った賃借人への保護もなくなるため、それに伴う対策。
UCLAの博士研究員でLA賃貸人権連合のメンバーであるカイル・ネルソン氏によると、立ち退き申告の件数はコロナパンデミック前の水準に近づきつつある。ネルソン氏の調べでは、ロサンゼルス郡における立ち退きの裁判所への申し立ては、2000年代後半から2010年代初頭までのグレート・リセッション以来、最高水準に達する可能性があるという。グレート・リセッションに起因する2008年の立ち退き申告件数は7万2,000件以上で、「National Equity Atlas」によると、ロサンゼルス郡では現在、家賃を滞納している世帯が22万6,000世帯あると見積もられている。
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