【ロサンゼルス24日】モントレーパーク市で21日に起きた11人が犠牲となった銃乱射事件で、犯人から銃を奪い取る勇気ある行動をとったブランドン・ツェイさん(26)に称賛の声が集まっている。
ツェイさんは、犯人が2カ所目に押し入ったアルハンブラ市のダンスホール「Lai Lai Ballroom and Studio」を経営するファミリーの一員で、犯人のフー・キャン・トラン容疑者(72)が銃を手に店内のロビーに入ってきた時、もみ合いになりながら銃を奪うことに成功し、トラン容疑者が店外へ逃げた後すぐに警察へ通報した。
ロサンゼルス郡シェリフ局のロバート・ルナ局長は会見で、「ツェイさんの英雄的行動で無数の命が救われたことにこの場を借りて感謝したい」と述べた。
シェリフ局によると、トラン容疑者が持っていた銃は9mmサブマシンガンMAC-10と呼ばれる攻撃性の強い武器だった。
また、23日にモントレーパーク市を訪れたニューサム加州知事は、サンマリノ市のツェイさん宅にも立ち寄り、慰めるとともに称賛の言葉を伝えた。
CNNのインタビューに答えたツェイさんは、「私は死ぬんだ、これで終わりだと思った」と緊迫した当時の様子を振り返り、「でもその時、何かが起きた。突然の思いとアドレナリンが湧き上がってきた」と、自分や客らの命を救う行動に出た瞬間について語った。ツェイさんの父親も、「息子をとても誇りに思う。もしも状況が少しでも違ったら、あの夜は悲劇と化していた」と話した。
事件から2日が経ち、ツェイさんは徐々に落ち着きを取り戻しているといい、「自分と同じく精神的に影響を受けた人たちが無事に回復してくれることを祈るばかり」と話し、親しい客もいたという犠牲者に哀悼の意を表した。
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