【ロサンゼルス3日】米食品医薬品局(FDA)は、食物アレルギーを引き起こす恐れがある原材料として加工食品に表示を義務づけるアレルゲンの品目に、今年から「ごま」を加える方針を決めた。
ごまは人類最古の油糧作物とされ、FDAは数年前からゴマをアレルゲンリストに追加することを検討してきた。2021年に「食物アレルギーの安全、治療、教育および研究法案」が成立し、これに伴い今年から、牛乳、卵、魚、甲殻類、木の実、ピーナッツ、小麦、大豆などの主要アレルゲンに、ごまが追加されることが決まった。
医療専門家によると、ごまによるアレルギーでは、かゆみ、じんましんや発疹、口や目の周りの腫れ、嘔吐、下痢、息切れや喘ぎ、鼻づまりなど、さまざまな症状が報告されている。2019年の調査結果によると、米国では総人口の0.34%に当たる110万人超がごまアレルギーがあると推定された。
FDAによると、小売店の棚に並んでいるものを含め、2023年以前にすでに流通していたごまを含む食品は、撤去やラベルの貼り替えは行われない。そのため、保存期間によっては、発効日にごまのアレルゲン表示がない食品もあるかもしれないことから、FDAは、食品にゴマが含まれているかどうかわからない場合、消費者は製造元に確認するようアドバイスしている。