【ロサンゼルス16日】国内最大の水供給会社「Metropolitan Water District of Southern California(MWDSC)」は13日、南カリフォルニア全域に干ばつ緊急事態を宣言し、来年早々1,900万人に影響を及ぼす可能性がある強制的な給水制限への対策に着手した。
MWDSCは、ロサンゼルスとサンディエゴを含む人口密集地域に水を供給する26の異なる水道局に水を提供している。
南カリフォルニアは雨が少ないため、MWDSCは供給する水全体の約半分をコロラド川とシエラ・ネバダ北部から、ダム・運河・貯水池などといった州の飲料水供給システムを通じて輸入している。
過去3年間の乾燥気候と雨不足で州の干ばつは深刻化している。MWDSCは今年初め、この州の飲料水供給システムに主に依存する機関に対し干ばつ緊急事態を宣言したが、MWDSC理事会は13日、この宣言を南カリフォルニア全域に拡大することを決定。各機関に対し、輸入する水の量を直ちに減らすよう要請した。MWDSC理事会は来年4月までに、干ばつが続いた場合、この輸入水量削減要請を義務化するかどうかを決める。
カリフォルニア州では、シエラネバダやセントラルバレーに大雨や降雪が最近続いているが、貯水量はいずれもこの時期の平均を大きく下回っている。同州のニューサム知事は昨年、住民や企業に対して水の使用量を15%削減するよう呼びかけたが、州水資源管理委員会によると、それ以来、住民の水使用量の削減はわずか5.2%にとどまっている。
そんな中、「Metropolitan Water District」は、世界最大の水リサイクルシステムになる可能性のある「ピュアウォーター」への投資を始めている。「ピュアウォーター」は、廃水を海に流さず再利用するもので、このまま水不足が続いた場合の救世主になる可能性もある。
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