【ロサンゼルス18日】若者のフェンタニル過剰摂取問題が深刻化する中、ロサンゼルス参事会は18日、郡の図書館にオピオイド拮抗薬の「ナルカン」を配布し、投与方法を図書館員に指導する方針を満場一致で決めた。
この動議を提出した第四区管轄のジャニス・ハーン参事は、「ナルカンは使い方が簡単、持ち運びにも便利で、命を救うことができる」と声明で説明。「オピオイドによる死亡やフェンタニル中毒は増加傾向にあり、多くの若者が放課後を過ごす図書館に、ナルカンを置くことは重要。緊急時に備えてナルカンの入手先を知りたがる親もいることから、図書館でナルカンキットを配布することも検討したい」と述べた。
参事会の報告によると、ロサンゼルス郡内で過去一年間に、フェンタニルを含む違法薬物を過剰摂取した若者の事故は、少なくとも12件にのぼっている。
ロサンゼルス統一学校区のバーンスタイン高校では、9月13日に15歳の女子生徒がフェンタニルの過剰摂取で死亡し、先週も生徒1人が病院へ搬送された。また、今月初めにはエルカミノリアル高校の17歳の生徒がフェンタニルの過剰摂取で死亡している。