【ロサンゼルス15日】フェンタニルが混入した鎮痛剤「パーコセット」を過剰摂取した15歳の少女が13日に、ハリウッドのバーンスタイン高校のトイレで死亡した事件で、この少女に薬を売った可能性があるとして、同校の男子生徒1人が15日、警察に拘束された。
この事件では、バーンスタイン高校の近くのレキシントン公園で、死亡した少女を含む4人の高校生が薬を入手し、過剰摂取による健康被害を訴えた。4人のうち、2人がバーンスタイン高校に通う15歳で、その他1人はハリウッド高校に通う17歳。死亡した少女は、バーンスタイン高校のメラニー・ラモスさんと判明した。13日夜は、バーンスタイン高校でサッカーとバレーボールの試合が行われていたため、生徒らが校内に入ることができた。
アルベルト・カルバホ教育長によると、過去3週間に、ラモスさんら4人を含む高校生10人が、レキシントン公園で入手した薬を過剰摂取する事件が報告された。
警察は、麻薬の売人が鎮痛剤などの錠剤にフェンタニルを混入して売る犯罪が一般化していると警告。フェンタニルは中毒性の高い合成オピオイドで、医療現場では激痛に対処するため使用されている。モルヒネの100倍もの効力がある非常に危険な薬で、過剰摂取による死亡者が後をたたず、アメリカで社会問題となっている。