夏時間に賛成 or 反対?|知って楽しい豆知識VOL. 15

カリフォルニアもだいぶ秋らしくなってきました!日が短くなり、夏が恋しい一方で秋の夜長をゆったりと楽しんでいる方もいるのでは。11月5日(日)にはDaylight saving time(夏時間終了)となります。

■夏時間は廃止されるのか?

 アメリカの夏時間について以前、らららオフィスにお電話で「夏時間が無くなるという噂を聞いたのですが、本当ですか?」というお問合せをいただいたことがあります。メディアでもそのようなニュースが報じられ注目の話題となっていましたが、調べたところ現行のままとなっています。

 その経緯として、2022年に米国上院は2023年から夏時間を恒久化する法案「サンシャイン保護法」を全会一致で承認しました。しかし、この法案は下院では可決されず、ジョー・バイデン大統領も署名しませんでした。なので、今年も通常通りに11月5日に夏時間が終了となります。

■夏時間のメリットとは?

11月5日には、時計の針を1時間戻しますので、「1時間余分に寝られる」というお得な気分が味わえるのが夏時間終了のちょっとした魅力でもあります。

 では、夏時間はなぜあるのでしょうか。そのメリットとして期待されるのは・・・

■明るい時間を有効に使えるので照明の節約になる。
■日の出とともに起きるのは、昼行性の生物には適した生活スタイルである。夏時間を利用している地域は緯度の差が大きい。
■交通事故や犯罪発生率の低下。
■活動時間が増えることによる経済の活性化。
■午後の日照時間が増えることによる余暇の充実。

などです。夏時間の開始が決定したのは1966年。米国議会が統一時刻法を可決し、3月から11月までのサマータイムの長さを統一。運輸省は、夏時間はエネルギーを節約し、交通事故を防ぎ犯罪を減らすという考えを示しています。

 一方で、以下のような夏時間導入への反対意見も存在します。

■カレンダーと時計機能を利用する各種システム(OSやソフトウェア、家電製品の時計機能など)を更新しなければならないなど、移行コストがかかる。
■時刻の切り替え時に一時的に交通事故が増加するという報告もある。

 またピアレビュー誌「カレント・バイオロジー」に掲載された内容には、「研究者によって、交通観測を分析した結果、日没後の2時間は日没前に比べてシカの衝突が14倍多いことが判明。夏時間から標準時間への切り替えを中止することで、年間最大3万6550頭のシカの死、33人の人間の死亡、2054人の負傷を防ぐことができると推定した」とあります。

 さぁ、あなたは夏時間「賛成派」それとも「反対派」?

(10/10/2023)

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