【ロサンゼルス31日】昨年の豪雨による地すべりで閉鎖したパロス・バーデスの“ガラスの教会”こと「Wayfarers Chapel」がこのほど、新たな移転予定先を発表した。
移転予定地は、ランチョ・パロス・バーデス市役所横の「バッテリー・バーンズ」で、「ポイント・ビセンテ灯台」と「ゴールデン・コーブ」の先。元々の場所から約1.7マイル離れている。
「Wayfarers Chapel」の再建では、ビジターセンター、博物館、カフェ、庭園もできる予定になっている。
ランチョ・パロス・バーデスではこの2年間、地すべりによって道路や家屋、公共施設などが大きな被害を受け、ガスや電力の停止が強いられ、住民数百人に影響を及ぼした。現在も続く自然災害のため、FEMAとカリフォルニア州知事危機管理局は、4200万ドルの自主的な家屋の買い取りプログラムを実施し、住民が「公正な市場価格」で家を売却できるようにした。
地質学者らは10月、地すべりの程度が1週間に平均13インチから8インチに減速したことを確認し、住民にわずかな希望の光を与えた。
著名な建築家ロイド・ライトが設計した100席を有する「Wayfarers Chapel」は1951年にオープン。2023年に国定ランドマークとなった。しかし、数十年にわたるポルトギーゼ・ベンド地区の地滑りにより、2024年2月に閉鎖を余儀なくされた。2024年7月には、新しい建設地を探す中で完全に解体された。
教会側は、「再建し、さらに75年以上にわたって地域社会に奉仕することを楽しみにしている」とウェブサイトに記している。