【アリゾナ州4日】 夕方6時、オープン戦の対レッズ戦が始まった。名だたる面々がラインナップに顔を揃え、1番DHには大谷翔平、そしてムーキー・ベッツ、テオスカー・ヘルナンデス、フレディ・フリーマン、マックス・マンシー、ウィル・スミス。まさに、ワールドシリーズを戦うかのような豪華メンバーであり、観客が息を呑んだ瞬間であった。

さらには先発の山本由伸投手、続投には佐々木朗希投手。オープン戦とはいえこの試合は開幕戦を彷彿とさせる緊張感に包まれていた。
◆山本由伸、順調な調整を見せる オープン戦3試合目の登板。
山本がフィールドに現れると、まるで世界を背負っているかのような落ち着きが漂っていた。
初回、3本のヒットを浴びて2失点と、立ち上がり打ち込まれる姿もあったが 、その後は完璧な投球を披露し2回以降は一度の出塁しか許さない。最速は約156キロ。まさに開幕戦に向けて順調な仕上がりを見せており、カブスとの対戦を控える18日の初戦に向けて、何の不安も感じさせなかった。
◆佐々木朗希、ドジャースでの初登板で圧巻のピッチング
そして、注目の的となったのは佐々木朗希だ。ドジャースに移籍後初めての登板となったこの日、5回からマウンドに立ち、なんと3回46球で2安打無失点、5奪三振という素晴らしい成績を収めた。その宝刀スプリットは鋭さを増し、相手打者たちを呆然とさせた。最速はもちろん159.8キロの圧倒的な投球でスタジアムを魅了した。ファンの歓声が鳴り止まず、佐々木にとってはこれ以上ない最高のデビューとなった。開幕まで残り2週間、そして第2戦の先発も視野に入っているとのことで、さらなる飛躍が期待される。 ### 大谷翔平、負傷を感じさせぬ堂々たるプレー そんな中、大谷翔平は一際注目を集めた。試合前には壁当てからのキャッチボールを行い、肩首に少し不安を感じさせる仕草も見られたが、そんな気配を微塵も感じさせないプレーで応えた。第2打席では、ライト線に打ち込まれた打球が驚異的な速度で飛び、なんと177km/hを記録した。二塁へ滑り込むも、相手の素早い送球にタッチアウトとなったが、そのスライディングは完璧なフォームで、まさに絵に描いたような美しさだった。これで3試合連続安打。気になる体調も、結果を出す姿勢に何の影響も見せない。
◆ 侍トリオ、ファンを魅了する時代へ
この日、スタジアムを沸かせたのは、日本人選手たちの活躍だ。山本、佐々木、大谷という、今やメジャーリーガーの中でも屈指の実力者が揃い踏みした瞬間、そのプレーを目撃できたファンたちは「一生に一度の奇跡」とその瞬間を噛みしめ、これから先のシーズンへの楽しみに期待を寄せていた。
