

筆者・志村 朋哉
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南カリフォルニアを拠点に活動する日米バイリンガルジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスターなど、米地方紙に10年間勤務し、政治・経済からスポーツまで幅広く取材。大谷翔平のメジャー移籍後は、米メディアで唯一の大谷番記者を務めた。現在はフリーとして、日本メディアへの寄稿やテレビ出演を行い、深い分析とわかりやすい解説でアメリカの実情を日本に伝える。
通信016
ルカ・ドンチッチ、レイカーズへ電撃移籍!
NBA史上最大のトレード
ロサンゼルス・レイカーズが、ダラス・マーベリックスからルカ・ドンチッチをトレードで獲得するという、バスケットボール界を揺るがすニュースが飛び込んできました。
ドンチッチは、現役で5指に入る実力を持つNBA屈指のスーパースター。しかも、まだ25歳。これから全盛期を迎える選手をトレードに出すなんて、普通では考えられません。ゲームの世界でしか起こりえないような取引に、多くの関係者が「フェイクニュース?」と疑ったほどです。
昨季のドンチッチは得点王に輝き、NBAファイナル(優勝決定シリーズ)にもチームを導きました。キャリア平均得点は28.6点で、これはマイケル・ジョーダンとウィルト・チェンバレンに次ぐ歴代3位の記録。「史上最も衝撃的なトレード」と評されるのも納得です。
極秘の交渉でまとまった今回のトレードは、ドンチッチ本人にとっても寝耳に水だったようで、入団会見ではこう語っています。
「寝る寸前に電話がかかってきて、4月1日(エイプリルフール)ではないかと確認してしまいました。最初は信じられませんでした。ダラスは僕にとってホームでしたから、最初はとても辛い気持ちになりました。でも世界最高のクラブでプレーできる機会を得られたので、新しい挑戦にワクワクしています」
大谷翔平とドンチッチには共通点があります。二人ともアメリカ人ではなく(ドンチッチはスロベニア出身)、世界的なブランド力があり、米国4大スポーツリーグの顔ともいえる存在です。そんなスターがエンタメの聖地、ロサンゼルスの名門チームに加わった点で、両者を比較する人もいます。元NBAスターのケビン・ガーネットも「この若者はバスケットボール界の大谷になる」とコメントしています。
クリスマス以降、ふくらはぎの負傷で欠場していたドンチッチですが、10日にはレイカーズの一員としてデビューしました。憧れの存在だったというレブロン・ジェームズ、そして八村塁とともにスタメン出場して14得点を記録。チームの6連勝に貢献して、幸先がよいスタートを切りました。
超人的な身体能力を持つ選手がゴロゴロといるNBAで、ドンチッチはずば抜けたスキルとバスケットボールIQで存在感を放っています。まさに「センスの塊」です。
外からのシュートに加え、ポイントガードとしては大きな体格(198cm、104キロ以上)を巧みに使い、ディフェンスを切り崩します。「そんなタイミングで、そんなところに!」と驚くようなパスを通すのも魅力です。
ただし、レイカーズにとってはリスクもあります。ドンチッチの体重増加や体調管理に対する意識の低さが、マーベリックスが彼を放出した理由ではないかとも報じられています。両者ともにボールを持ちたがるドンチッチとジェームズの相性も懸念されています。また、今回のトレードでアンソニー・デービスがいなくなり、レイカーズは背の高い「ビッグマン」不足が心配されています。
しかし、自己規律に優れたジェームズのもとで、ドンチッチがさらに進化する可能性もあります。40歳を迎えたジェームズや36歳のステフィン・カリーらがNBAを牽引してきましたが、ドンチッチはそのバトンを引き継ぐ存在の一人です。
今回の移籍について、レイカーズのロブ・ペリンカGMは、「25歳の世界的スーパースターが、世界で最も人気と影響力のあるバスケットボールブランドの舞台に立つことで、バスケットボールはより多くの人々に“喜び”を届けることになる」と語っています。
ドンチッチがコート上で懸念を一蹴することができるのか。ジェームズや八村とどんなケミストリーを生み出すのか。ドジャースだけでなく、レイカーズからも目が離せません。
(2/13/2025)
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