元ドジャースのフェルナンド・バレンズエラ氏が63歳で死去 メキシコ系ファンの誇り、通算173勝の伝説の左腕(10/23)

【ロサンゼルス23日】メキシコ出身の投手で最多の大リーグ通算173勝を挙げたドジャースのレジェンド、フェルナンド・バレンズエラ氏が22日、ロサンゼルスの病院で亡くなった。63歳だった。

 バレンズエラ氏は1980年9月にドジャースでデビュー。1981年には20歳の若さでナ・リーグ新人王とサイ・ヤング賞を史上初めて同時に受賞。メジャーリーグでの17シーズンのうち11シーズンをドジャースで過ごし、1981年のヤンキースとのワールドシリーズではドジャースを優勝に導いた。

 キャリアを通じてオールスターゲームに6度選出され、シルバースラッガー賞を2度、ゴールドグラブ賞を1度受賞。1990年にはノーヒッターを達成した。メジャーリーグでは97年までプレーし、メキシコ出身選手の中で通算勝利数と奪三振数の歴代トップとなった。

 2003年からドジャース戦中継の放送局のスペイン語解説者として活躍。ドジャースは2023年に背番号「34」を永久欠番にしている。

 ドジャースタジアム建設時にメキシコ系住民が立ち退かされたことなどから、メキシコ系から好意的に思われていなかったドジャースだったが、バレンズエラ氏の入団とその活躍でメキシコ系ファンが急増した。”エル・トロ”の愛称で親しまれ、米国とメキシコで大旋風を巻き起こし、ファンは”フェルナンドマニア”と呼ばれた。

 バレンズエラ氏は長年病気を患っていたとされるが詳細は不明。健康上の懸念から、野球解説のポストを今年9月に離れ、今月初めに入院が報じられた。

 メジャーリーグ機構は、25日にドジャースタジアムで開幕するワールドシリーズで、バレンズエラ氏を追悼する予定。

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