【ロサンゼルス5日】1972年にサンガブリエルバレーで複数の女性に性的暴行を加え、刑期を終え釈放された数年後にもサンフランシスコ・ベイエリアで強姦罪を犯した連続強姦犯、クリストファー・エヴァンス・ハバート元受刑者が釈放され、ロサンゼルス郡アンテロープ・バレーのジュニパー・ヒルズという町に住まいを構えることが3日にわかり、住民らから懸念の声が上がっている。
ロサンゼルス郡のジョージ・ガスコン検事は、ハバート元受刑者のアンテロープ・バレーへの釈放に反対し、今後正式な阻止を求める見通し。これについての決定はロサンゼルス上級裁判所に委ねられ、同裁判所は10月1日に審問を予定している。
ロサンゼルス郡のキャサリン・バーガー参事もハバート元受刑者のアンテロープ・バレーへの釈放に反対しており、同エリアの携帯電話の電波の届きにくさ、一貫性のないインターネットサービス、固定電話の不通などを理由に挙げて、警察への通報時などに対応が遅れる可能性を主張した。
ハバート元受刑者は、被害者の頭を枕カバーで覆う犯行の手口から「枕カバー強姦魔 」として知られる。サンガブリエルバレーでは10人の女性の家に押し入ったとして、強姦、ソドミー、強姦未遂の罪でロサンゼルスで起訴された。その後容疑の一部を認め、精神障害性犯罪者として州立病院に送られた。
1979年に釈放された後、ベイエリアに住んでいたが、再び犯行を再開。2年後に逮捕され、後にレイプ、強盗などの罪で有罪判決を受けて8年近くを獄中で過ごした。裁判資料によると、ハバート元受刑者は18年間で少なくとも44件の性的暴行を行ったことを認めている。
今回の釈放に先立ち、サンタクララ郡検事局は裁判所に対し、性暴力犯罪者法に基づき、ハバート元受刑者を州の精神病院に収容するよう求めた。この法律は、凶悪な性犯罪者が再び犯罪を犯す可能性があると見なされた場合、病院に収容することを認めている。