【ロサンゼルス31日】世界の自動車販売台数や、販売価格など自動車市場のグローバルデータを提供しているJATOによると、テスラモデルYは、世界における自動車販売台数ランキングで一定期間1位となった最初の電気自動車となったことがわかった。
これは自動車業界にとって非常に重要で衝撃的なニュースだ。初めて、純粋な電気自動車(バッテリー電気自動車)が世界の販売台数のトップに立ったこと、加えて、それは比較的高級なカテゴリーに属するテスラ車だったことは驚くに値する。
振り返れば2022年8月、テスラのイーロン・マスク氏は年次株主総会「サイバーラウンドアップ2022」で、モデルYが2023年に世界で最も売れる新車になると予言した。平均価格が高いことから、当時これはチャレンジングな目標だと考えられていた。しかし、今年に入ってからの大幅な値下げと、テスラの世界市場への展開がモデルYの需要を後押しした。2023年第1四半期に収集されたデータでは、テスラモデルYが26万7200台を販売し、全体の首位に立っている。この販売台数は昨年の同時期に比べ、約69%の増加である。モデルYは、中核市場である中国、米国、そして販売台数トップになった欧州で好調に推移している。
ちなみに、モデルY、カローラ以外のトップ5の車種は、3つともトヨタ車で、その3車種とは「ハイラックス」「RAV4」「カムリ」である。RAV4とカムリは先進国向けだが、ハイラックスは新興国でトップシェアを誇る。
今後トヨタがどう動いてくるのか、ますます注目が集まると同時に、電気自動車が世界を相手にどこまでシェアを広げてくるのか動向を見守りたい。テスラは2022年、モデルYを1年間で74万7500台販売したが、今年第1四半期の時点で26万7200台を売っている。2023年の残りでどこまで数字を伸ばせるか、注目が集まる。